金融業界で30歳1000万は嘘？

金融業界最大手、いわゆるメガバンクが30歳で1000万行くと言っているのをよくみかけるのですが、嘘ではないでしょうか。 ここで各銀行の平均年収を見てみましょう。 三菱東京UFJ銀行 800万(平均年齢 38.9) http://nensyu-labo.com/kigyou_mufg_bank.htm みずほ銀行 673万(36.8) http://nensyu-labo.com/kigyou_mizuho_bank.htm 三井住友銀行799万(36.0) http://nensyu-labo.com/kigyou_smfg_bank.htm 確かに日本を代表する金融機関であって、平均年収は一般企業と比べると非常に高いです。 しかしながら、平均年齢をみると40歳近いのに1000万にすら届いていない状況です。 一般職が多いからという理由は確かにあると思います。しかしながら、一般職の割合は総合職:一般職=10:8ぐらいです。 この場合、給料が低いで有名な大手メーカーの日立(861万41歳)や三菱重工業(802万38.9歳)、トヨタ自動車(838万39.1歳)を見てみます。 大手メーカー銀行員とは比べ物にならないほどブルーカラー(おおよそ総合職&技術職:生産職=1:1)が多いので、大手金融の給与は給料が低いとされるメーカーより劣ることになります。 また別の理由で、出世するとグループ本社(MUFGやMFG等)に移動するからだ、という意見ももちろんとあると思いますが、その可能性も低いです。 実際、MUFGを見てみますと平均年収1113万、平均年齢40歳、従業員1231。40歳になってようやく1000万ですし、従業員も銀行の1%にもあたりません。 最後の想定されうる反論は、銀行は給与の高い50代から出向ターゲットになるうえ、給与の低い若手が多いからだという意見ですが、これは平均年齢によって、答えることができます。出向と若手の多さを事実とするのであれば、平均年齢はもっと低くではずです。例えば20代：30～40代：50代＝3:2:1の比であるならば、平均年齢は31歳ほどになるはずです。いずれの銀行の年齢はこの平均年齢を大きく上回っていますし、なにより大手メーカーと3~4歳ぐらいの違いしかありません。 最後に情報の信憑性がない、という反論ですが、今回の根拠の根本部分である、年収、平均年齢、従業員数は有価証券報告書に記載されているものであり、有価証券報告書における虚偽記載は、金融商品取引法197条で禁止されており、違反した場合は罰則規定もありますので、虚偽の記録の可能性は低いです。 このことから、日本の金融大手はたしかに40歳で1000万に到達しそうですし、一般企業と比べると遥かに高い給与をもらっています。しかしながら、日本の大手メーカーと比較するとその給与水準はほぼ同等であり、休暇など多くとれるメーカーのほうがいいような気もします。 以上の考えから、よく巷で言われる「メガバンクは30歳で年収1000万！」は嘘であると考えられます。 正直、金融マンは日系企業の中では結構稼げる企業だと思っていたので失望しています。 金融業界の詳細をご存知のかた、事実を教えていただきたいです。 また困難なことだと思われますが、実名等を伏せたうえで、30歳1000万の給与明細を拝見させていただきたいです。補足年収情報が古かったので再掲載いたします。(年収、平均年齢) 三菱東京ＵＦＪ銀行 791万 38歳 みずほ銀行 757万 38歳 三井住友銀行 830万 36歳 出典:各銀行 H27年度有価証券報告書