平成20年の記者の平均月収は49.1万円、そこから推定される平均年収(ボーナス込)は772.5万円でした。ちなみに大手新聞社の平均年収は朝日新聞社で1,337万円、日本経済新聞社で1,284万円、毎日新聞社で855万円、産業経済新聞社で798万円(数字は記者を含む全社員の平均。平均年齢はいずれも40歳代)となっています。 一見、記者の仕事は高収入で魅力的に見えますが、労働環境は過酷です。 新聞記者の場合、一日の流れは、朝9時に取材先に行き、その後何件もの取材に出向き、午後5時。午後7時の朝刊締切までに原稿を仕上げ、午後7時半に一旦夕食。ふたたび会社に戻り、記事見本が出るのは午後9時から午前2時。 帰宅は深夜を過ぎ、ふたたび翌朝9時の取材…こうした日々を繰り返します。 しかし、こうした過酷な日々を送りながらも、充実感のある記者は多いようです。 やはり、自分が書いた記事が新聞や雑誌に載り、形として残る。そして、それを多くの読者が読んでくれる。読者から記事の感想をいただく。そういった記者ならではのやりがいに魅力を感じるのでしょう。
③ ・朝刊が配られる午前5時ごろ(ネットでも特ダネはこの時間帯に配信)、当直の同僚から「(ライバル紙の)A新聞に抜かれてまっせ!」と電話が入ります。 ↓ ・それがなくても午前7時ごろ、ハイヤーが自宅前に迎えに来ます(東京社会部、同政治部の場合)。 ↓ ・担当先の幹部自宅に「朝駆け」取材に行きます。同僚他社のハイヤーもずらりと並んでいます。 ↓ ・担当先幹部に朝のあいさつをして、いつもと変わりがないことを確認してハイヤーで官庁に向かいます。午前8時ごろです。上記で示した「抜かれ」ていたらこの動きはもっと早い時間帯のことになるし、担当幹部の様子がおかしかったら食い下がります。 ↓ ・担当官庁の記者クラブに「出勤」します。他社の記者の顔ぶれを見ます。いつもと様子が違ったら、彼らが何を追っているのか「庁内スパイ」を使って内偵します。スパイ養成のために、会社の接待費をふんだんに使っています。 ↓ ・午前中は「閣議後の大臣会見」などさまざまなレクチャー、資料投げ込みがあり、夕刊用に原稿を書いて会社に送ります。 ↓ ・昼飯は出前を取るか、庁舎内の食堂に行きます。「あ、きょうも朝、食ってないわ」と毎日思います。 ↓ ・夕刊の早版が出るころ、デスクから「B社に抜かれとるやないかーっ!」と電話が来ます。「分かってます。NHKニュースで見ました。明日の朝刊用に後追い取材をしているところです」とうそをつきます。 ↓ ・サボっているふりをして他社の記者に感づかれないように、以前から追っていた独自ネタの補強取材のため、庁舎外に出ます。「C社のハイヤーが庁舎前にいない」とばれるとまずいので、自腹で電車かタクシー移動です。記者クラブ不在中のレクチャー対応は、支局から異動してきたばかりの後輩に任せることにします。 ↓ ・電車かタクシー内で朝刊用の原稿を打ち、会社に送ります。何食わぬ顔で記者クラブに戻り、記者仲間とのマージャンに加わります。デスクから電話で、原稿に関する問い合わせや、追加の指示が来ます。「晩飯はまた出前か庁舎内の食堂か…」と食欲がなくなります。 ↓ ・新聞は「版」をいくつも分けて刷っている(印刷所から遠くに配る紙は早く刷る)ので、同じ朝刊でも締め切り時間が1日に何度も訪れるのです。その時間帯に「動き」があると、書き直して送り、書き直して送り、の作業を繰り返します。 ↓ ・最終版の締め切りは午前1時ごろです。そのころ記者が何をしているかというと、担当先幹部宅への「夜討ち」です。閑静な住宅街には、朝と同じように各社のハイヤーが止まっています。紳士協定で「到着した順に各社10分まで」などと決めて、幹部宅のチャイムを押します。ライバル紙記者の前では質問できないようなことを聴くのです。他人がいる場所で取材できる内容なら、昼間に庁舎内ですればいいことですから。 ↓ ・また、以前から狙っていたネタを、「明日(日付が代わっていれば「今日」ですね)の朝刊で出します」と仁義を切ります。「きょう強制捜査へ!」などと書いた場合、幹部はあわてて部下に電話し、「C新聞が配られる前にホシの身柄を押さえとけ」と命令します。繰り返しますが、午前1時ごろですよ。 ↓ ・「夜討ち」が無事終わったら、ハイヤーが自宅まで送り届けてくれます。「ここしばらく会社に行ってないなあ。デスクのハゲは進行しているだろうなぁ」などとしみじみ思います。ベッドに入るのは午前2時位です。「抜かれてたらまた5時起きかぁ」と憂鬱になることもあれば、自社が抜く晩には、朝刊が配られる時間まで興奮して眠れません。それに、幹部は「朝刊が配られる前にホシの身柄を押さえとけ」と部下に命じていました。「身柄確保」の瞬間も取材しなければなりません。会社に電話し、当直の記者にカメラマンの手配を頼みます。車両部にも電話して、いつもより早くハイヤーを寄越すよう要請します。 ↓ ・さっき帰したはずのハイヤーのエンジン音が聞こえて自宅前で止まります。カーテンを開けて窓の外をのぞくと、早起きに自信がないのか、ベテラン運転手はシートを倒して毛布をかぶって寝る体制に入っています。 ④とてもあります。
特に不満な点はありませんが、お客様から苦情や不満のお電話をいただいた際には、とても落ち込みます。その際にはよくお客さまの意見を聞き、不満なところを、仲間とともに...
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