防衛大学を卒業して自衛官になった場合、普通の人はどれぐらいの階級で退官するんですか？その時の給料はどれぐらいですか？

Question

防衛大学を卒業して自衛官になった場合、普通の人はどれぐらいの階級で退官するんですか？その時の給料はどれぐらいですか？

Answer 1

どの程度の階級で定年を迎えるかは、人により千差万別があるので、昇任のシステムを含めて回答します。

防衛大学校卒業生、もしくは一般幹部候補生採用試験合格者は「幹部候補生たる曹長」として陸海空それぞれの幹部候補生学校に入校し、教育を受けます。

防大と一般大を卒業して一般幹部候補生となった自衛官（Ａ幹部）の昇任速度は次のとおりです。年数は入隊後の経過年数です。

０年０ヶ月：幹部候補生たる曹長
１年０ヶ月：３尉
３年６ヶ月：２尉
５年６ヶ月：１尉

ここまでは教育課程の成績の優劣に関わらず一律に昇任します。以後は成績の優劣により昇任速度が大きく 変わります。

防大出身者と一般大出身者を合わせた１つの期のうち、定年時における階級の割合は次のとおりです。

０５％：将官
３０％：１佐
６５％：２佐

補足ですが、防大と一般大という区分けで昇任速度に差があると言ってる方いますが誤りです。差はありません。あるのは純粋に教育課程の成績だけです。防大出身者に将官が多い理由は次のとおりです。

①１つ期における防大出身者の人数比率が大きいため。

②一般大出身者は防大と同程度の学力を有する大学を卒業していない者が多かったため（過去形。現在は違います。そのため一般大出身者の将官も多く出てくると思います。）

③昇任速度に大きく影響する幹部候補生学校の成績に関して一般大出身 者よりも防大出身者の方が比較的良いため。理由として「防大生活≒候 補生学校生活」であるため、防大生活を４年間経験している防大出身者 が一般大出身者よりも要領を心得ていて幹部候補生学校で良い成績を取 りやすいからです。

なお、防大での成績は昇任に一切関係ありません。あるとすれば、候補生学校で学生として重要な役職に就きやすくなることぐらいです。重要な役職に就き、それをしっかりこなせば、必然的に目立ち、候補生学校で良い成績がつきやすくなるためです。

次に定年時のお給料ですが、これは手当の有無等が考慮され、昇任や階級より更に複雑なるので、それぞれの階級における最高基本給を記載します。

統合幕僚長（大将）
¥1,198,000（指定職８号）

陸・海・空幕僚長（大将）
¥1,129,000（指定職７号）

陸・海・空将（中将）
¥984,000（指定職５号）

陸・海・空将補（一）（少将）
¥912,000（指定職４号）

以上が会社でいう役員
同期中約５％の人間しか昇任できない。

陸・海・空将補（二）（少将）
¥605,800（45号俸）

１等陸・海・空佐（一）（准将相当）
¥558,900（45号俸）

１等陸・海・空佐（二）（大佐）
¥534,000（57号俸）

１等陸・海・空佐（三）（大佐）
¥517,500（80号俸）

同期中約３０％の人間が将（二）から１佐（三）まで昇任できる。

２等陸・海・空佐（中佐）
¥504,900（97号俸）

同期中約６５％の人間が２佐まで昇任できる。

Answer 2

海自ＯＢです。

防衛大学校卒業者の平均ラインで１佐ですね、（定年１佐を含みます。）

年収は今年の来年は７．８％の減額がありますが、それは別とするとキリのいいウン万円のラインは越えるでしょう。