大手自動車メーカー(トヨタ、Hondaなど)は自動車メーカーというより設計、組み立て会社だと認識したらいいですか？ 基本的に部品は下請けに作らせますし…

＞大手自動車メーカー(トヨタ、Hondaなど)は自動車メーカーというより設計、組み立て会社だと認識したらいいですか？ 基本的に部品は下請けに作らせますし… こんにちは自動車メーカーの者です。 設計、組み立て会社であるという認識は半分正解、半分不正解。 まず、2万点に及ぶ個々の自動車部品は金型を作って、型から大量に打ち出し、生産することで1個1個の部品の単価を下げています。 1点物の部品なんかそうそうありません。 2万点一つ一つに違う型が必要ですから、型は共取りがあったとしても少なく見積もっても千個の型が必要です。 金型の値段一つは非常に高価です。とても完成車メーカー１社で賄いきれるものではありません。 そして、車の部品は樹脂物、鉄板物、鋳造、鍛造物それぞれ素材も型に必要なノウハウも多岐にわたります。 これらも１社でまかなうのは不可能。こういった個々の部品の技術は専門メーカーのほうが小回りも利くし、ノウハウの蓄積も多いです。 たとえばＡという車で使った、型をどうすれば最低限の型の改修でＢという車に転用できるか、など なので部品メーカーはトヨタなり、ホンダなり、さまざまな自動車メーカーの製品を引き受けています。 じゃあ自動車メーカーはボンクラかというと、自動車メーカーはそれら２万点の部品を集めた車のトータルバランスを見るのが 重要な仕事です。それぞれの部品が合うか、組み付け性はどうか、誰でもラインの中に入ればすぐに作業ができるかどうか これは個々の部品メーカーが検証できる代物ではありません。自動車メーカーの意向に沿って、そこは部品メーカーが考えなければならないところです。 ＞基本的に部品は下請けに作らせますし… これは違いますね。作っていただいているんです。自動車メーカーがすべて内製できれば楽ですが、そんなことをすれば車の値段は今の３倍～４倍でも、開発費の回収はできないでしょう。 専門メーカーが自動車メーカーの要求スペックに最良の答えを出してくるから自動車の値段はここまで安くなっているのです。 これは自動車メーカーと部品メーカーのお互いに積み重ねてきたノウハウによるところが大きいです。