「東宝株式会社・東映株式会社」はアニメやドラマの映画の何をする「何会社」。

東宝、東映、松竹などは、昔も今も、映画の製作、配給、興行（映画館）を全部やる「映画会社」です。 ただし、これらの大手は映画だけやっているわけではなく、演劇（松竹は歌舞伎）や不動産、テレビや教育用映像制作、東映はヒーローショーなど、別の事業も昔から並行してやっています。 そしてこれらの大手は映画全盛期の1950〜60年代頃までは、自社で製作費を出して、専属スタッフと俳優を中心に、自前の撮影所で映画を自社製作し、その自社作品を全国にあった「〇〇東宝」とか「〇〇東映」「〇〇松竹」といった系列映画館や契約映画館に配給していたのですが、60年代後半くらいから映画館人口が激減し、どの映画会社も赤字体質になってきたので、東宝などは利益が出にくい映画製作からは早々に手を引き、外部の作品を中心に配給するようになり、あとは興行（映画館経営や演劇）に力を入れ、業界トップになったのです。 それでも自分で製作費を出さない外部作品を配給しているだけでは、映画興行では大きな損はしなくなった反面、近年膨らんできた映画の二次収入は、製作費を出した外部の製作会社（テレビ局や出版社）や製作委員会が得るようになったので、東宝も最近は「ゴジラ-1.0」や、新海誠作品のように自社が製作の中核になったアニメなど自社作品も、またコンスタントに作るようになっています。 「ドラえもん」や「名探偵コナン」「クレヨンしんちゃん」などのシリーズは、外部の製作会社（委員会）が作った作品を、東宝は配給と興行（TOHOシネマズとして）を担当しているだけです。 「それいけ！アンパンマン」シリーズは作品によって製作に参加する企業が違うのですが、近年は「アンパンマン製作委員会」が製作し、「東京テアトル」と「メディアボックス」が配給していますし、「劇場版 かいけつゾロリ」（1993）は日本テレビと東京ムービーが製作し、配給は松竹富士です。