音大出身からライターの就職は可能ですか？

現役ライターです。 音楽ライターではないですが、たまにミュージシャンを取材することもあります。 まず、音楽専門のライターやジャーナリスト自体、業界でもそんなに多くありません。 この分野で有名なライター、ジャーナリストはいますが、現状では若手が食い込む余地がほとんどありません。 というのも折からの出版不況の影響で音楽雑誌自体が激減しており、一般誌の音楽記事も以前に比べると少なくなっています。 実際、著名な音楽ライター、ジャーナリストでも収入が下がっており、なかには廃業した方もいるほどです。 ちなみに音楽雑誌を出版している会社で編集者をする方法もあります。 しかしながら音楽雑誌は部数的にはマイナー誌扱いのため、編集部のスタッフは非常に少なく、就職する時期に募集を行っていない可能性もあります。 そのため、個人的には扱うジャンルを問わず、まずはライターになることをオススメします。 これであれば音楽専門というわけにはいきませんが、実績を積むことである程度好きな分野（相談者さんの場合なら音楽）の記事を書く機会を得るチャンスがあるでしょう。 まずは出版社、もしくは新聞社に入社。出版社なら編集者、新聞社なら記者として経験を積む、その後に独立してライターになるというキャリアプランです。 また、編集プロダクションの社員ライターとして経験を積んで独立する方法もあります。出版社や新聞社に比べると、こちらのほうが入社しやすいですね。 現場の立場から言わせてもらえば、「音楽しか書けないライター」は需要が少ないです。 ただし、「音楽“も”書けるライター」であれば話は別です。 ライターを目指すのであれば音大より一般の大学へ進学したほうがいいでしょうね。 音大生が就職に苦戦しているというのは事実です。 むしろ普通の大学に進学し、サークルやプライベートで音楽活動をされてみてはいかがでしょうか？ ちなみに知人にもともと音楽ライター志望で、まさに今の相談者さんみたいに自分で演奏もするし、ライブやコンサートも日頃から行き、昭和歌謡から最近のもの、ロックやクラシック、アイドルなど幅広く精通している奴がいます。 彼は以前フリーのライターでしたが、「音楽の記事だけでは食っていけない」と今は週刊誌の記者をしています。まあ、それと並行して音楽記事を他社で書いているようですけど。 将来の目標を諦める必要はありませんが、出版業界の現状を踏まえたうえで改めて進路を考えてみてはいかがでしょうか？ 長文になってしまいましたが、参考になれば幸いです。