・ 私が仕事を通じて知り合ったニュージーランド人で、オークランド大学工学部を卒業してニュージーランド航空に入社し、整備士として数年ほど働いた後で高校の数学教師に転職し、2年ほど経って再びニュージーランド航空へ再入社し、今度は運航管理者として働いていました(今は引退して年金生活)。 この、「同じ会社(官庁)に出たり入ったり」が出来るのは、それだけの能力(知識・技能)を保有していることが前提だとは思いますが、日本の企業や官庁で同じ様な事例は寡聞にして聞いたことが有りません。 極めて単純な質問ですが、何故、日本で同じことが出来ないのでしょうか?
日本人は純血を保つ国民性です。混血は許さない。 同じことは転校でも転職でも該当します。「石の上にも三年」という言葉の通り、あちらこちらに飛び石することを極端に嫌います。 純血であるがゆえに「一本を通す」信条があります。武道を行う者はわかると思いますが、どの指導者も、柔道も剣道も空手も同時に行うことをよく思いません。まずは一つの道(一本道)を究めなさい、別の武道をやるなら、そこからですとなります。 この思想観が教育に刷り込まれているので、教育を受けた者が進む労働社会でも同じ信条を持ちます。 ただし、事例にある内容には少々疑問があります。 NZ航空の整備士から数学教師、2年後にNZ航空運行管理者という流れは、不可能ではありませんが、現地でも異質に感じます。 航空機の整備士になるには高度な技術が必要で専門資格も必要です。 数学教師になるには大卒後に教員養成校で1年学び、教員資格を取得します。 この2つが同時またはごく短期間に行えるとは思えません。 NZ学校でも、純血を好むため、他業種からの人材を教育現場に配置することは少数です。NZでも教員は教員に始まり、教員に終わります。それ以外の職業へ進むことも戻ることも少数派です。 その方は契約制の整備士として働き、契約切れで退職し、教員資格があったので数学教師になった(この場合は非常勤契約)となれば理解できます。 その後、前職(NZ航空)の勤務歴から、運行管理部門に就職したとなれば話は通じますが、さすがにNZでも、そこまで雇用は柔軟ではありません。 特に人の命を預かる航空会社は、来るもの拒まずで人を採用しません。それなりに経験と知識が求められます。 同様に教育現場も、小児性愛者や、資格はあっても教員に向かない人物も多くいるため、新卒で正規教員に採用される確率は日本よりもっと低いです。 詳細は不明ですが、たぶん、あなたが考えるほと、NZの雇用は柔軟ではありません。同じような形であれば、日本でも同様のキャリア形成はできると思います。
有り難うございました。
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