旧帝国大学の文系寄りの理系学部を卒業予定の娘が、スターバックス コーヒー ジャパンに採用され来春入社予定です。

お嬢様は、不確実性の増大が加速している 今の時代をよく見据えられている とても現実的で賢い方だと思われます。 言うまでもなく 我が国においても 新卒で高い下駄を履いて 入社した優良企業が この先長く優良企業であり続け しかも、その種の企業に 勤め続ければ 年功序列で出世する などという時代は とっくの昔に終わっております。 東大生の人気トップの就職先も 転職前提の外資系戦略コンサルで 役所や日系大手企業などではありません。 （ちなみにスタバジャパンの社長も 外資系戦略コンサルの出身） ご存じのように 戦略コンサルで身に付くスキルは 会社であればどこでも役立つ 「企業経営」であって その点から言えば スターバックスのような 飲食大手というのは まさに、企業経営の本質を 身体で覚えられる環境です。 さらに飲食業というのは 比較的、開業が容易ですから もしも、将来、独立開業という ことになっても 経験が役立つことになります。 加えてスターバックスそのものは グローバル企業でありますから キャリアとして 将来的な海外展開も望めるでしょう。 つまりお嬢様は、 変化の激しいこれからの世界において 世の中がどのようになろうとも ・上手く運べば世界的な大富豪 ・ふつうであればほど良い企業の中心的な従業員 ・しくじっても小さなお店の経営者 という 可能性にあふれ しかも極めて堅実な道を お選びになったということになります。 なにぶん、 キャリアのスタートとしては 客商売のアルバイトみたいなものか アルバイトを束ねる店長みたいなもの でしょうし おそらく待遇も大したことなく 仕事の内容も特に 精神的身体的には厳しいものでしょう。 ただ、それとて長い目で見れば 実に貴重な現場経験ということに なるかと思います。 ですからご心配に思われる お気持ちは十分理解できますが 今の時代の様相と 衰退の一途をたどる 我が国の現状に鑑みれば お嬢様のご意思を尊重なさるということで よろしいものと考えます。