三宅村消防本部のみで大部分は東京消防庁が消防業務を受託していると思いますが、以前は八王子市や町田市、武蔵野市といった市でも独自の消防本部(自治体消防)を有していたのでしょうか?
はい、そのとおりです。多摩地区の大部分の市町村は独自の消防を持っていました。 戦前は警視庁消防部が東京都一円の消防行政を担っていたのですが、GHQの指示による警察・消防の分離とその市町村運用が法制化され昭和23年に自治体消防が発足しました。 その結果、多摩地区は ①独自の常設消防を持つ自治体(八王子市・町田市・三鷹市等) ②数自治体連合の消防組合による常設消防を持つ自治体(旧大和町・旧村山町の北多摩西部消防組合等) ③常設消防を持たない消防団のみの自治体(多摩町等) の3パターンに別れました。 以後③の自治体も独自消防を持つに至りました(多摩市消防本部)。 昭和35年に八王子市・北多摩中央消防組合(小金井・国分寺・小平各市)等16市町が東京都(東京消防庁)に消防事務委託を開始したことをきっかけに、順次独自消防を解消しています。 昭和49年には狛江市・北多摩西部消防組合(東大和市・武蔵村山市)・秋川地区消防組合が、昭和50年には③のパターンであった多摩市が東京消防庁の管轄になりました。 参考 ①消防事務は委託できない部分があり、消防団と消防水利は現在も各市町村が独自に運用しています。 ②警察も同じでした。 23区は新制度の警視庁が、多摩地区は自治体独自の市町村警察だったのです。ただし独自警察が持てない町村は国が肩代わりをして国家地方警察本部か警察署を設置して治安維持にあたっていました。 消防は常設の署はなくても消防団で可だったのですが、警察は常設署がなくてはいけなかったのです、したがって当時の大きな市は市の警察と消防の双方を運用していたことになります。 しかし、警察法の改正により昭和30年には県単位警察となり、国家地方警察本部は警察庁へと発展的に解消されています。
お二方ともありがとうございました。 とても丁寧にお答え頂けて勉強になりました。
現職の消防官です。 発足当初は一部の市町村も消防本部を持っていました。 東京消防庁の移り変わりです。 1948年3月7日:警視庁から東京消防本部として独立。 1948年5月1日:東京消防庁に改称。 1960年4月1日:立川市、昭島市、北多摩郡国立町、北多摩郡小平町、北多摩郡国分寺町、小金井市、三鷹市、北多摩郡田無町(現:西東京市)、武蔵野市、北多摩郡保谷町(現:西東京市)、調布市、府中市、南多摩郡日野町、町田市、八王子市及び青梅市の常備消防事務を受託する。 1970年4月1日:東村山市の常備消防事務を受託する。 1973年4月1日:福生市、西多摩郡羽村町(現:羽村市)、西多摩郡瑞穂町の常備消防事務を受託する。 1974年4月1日:狛江市、東大和市、武蔵村山市、清瀬市、秋川市(現:あきる野市)、西多摩郡日の出町、西多摩郡五日市町(現:あきる野市)、西多摩郡檜原村、西多摩郡奥多摩町の常備消防事務を受託する。 1975年8月1日:多摩市の常備消防事務を受託する。 2008年3月31日 東京都消防広域化推進計画により稲城市及び東久留米市の常備消防業務を、2012年(平成24年)度末までに受託する事を促進する計画を立案。 2010年4月1日:消防広域化推進計画に基づき、東久留米市の常備消防事務を受託開始。 以上wikipediaより http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%B6%88%E9%98%B2%E5%BA%81
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