エンターテイメント界で、ポリコレって誰が考えているのでしょうか？

ディズニーには確かに「ダイバーシティの部署とその長」がいます。そのポストの人間が管理監督をする責任があります。ちなみに最近解任されたりしましたね。 アメリカの企業にはダイバーシティ専門部署や対策チームが設置されていることは多いです。特に多国籍展開している会社は多いですね。多くは人種問題に対して敏感です。 例えばセールスフォースにもダイバーシティ専門チームがあり、社員教育を行っていて外部も交えた研修でも日本ではあまり気にされてなかったり、かなり前衛的であろう内容も平然と講義してきます。 アメリカではエンタメ企業以外でも、これらの配慮はかなり行われていると言っても良いでしょう。日本ではハラスメントの防止に関する対応のみですが、アメリカではハラスメント防止を含むダイバーシティの保護がかなり徹底されています。それは株価にも影響していて、活動家などから告発されると一気に株価が低下したり崩壊したりします。 しかしセールスフォースでダイバーシティが徹底されているとしても、ソフトウェアにさほど影響は出ません。強いて言えばアイコンでいろんな肌の色のアイコンが使われるとか、性別選択がないとかそんな程度です。 ところがこれがゲームやら映画といったエンタメとなると、その表現方法にモロに影響するので、従ってエンタメ分野でかなり目立ちます。 それで誰が配慮を決定しているのか。というとそれは会社によって異なります。専門部署が監督していることもあれば、社長の独断もあります。 ディズニーの場合、従業員採用での人種の統計すら取っていません。ところがやはり体感として白人が多いようです。本国ディズニーキャスト経験者だと「従業員入口で日本人だからと入れてくれなかった」みたいなことは平気で起こっているようです。まあでも日本でも本社の訓示なんてアルバイトの末端にまで届くことはそんなないですね。 会社全体としては急進的とも言えるほどダイバーシティ配慮がなされています。しかし一般社員からしたら「会社の売上減ってお前が首になる代わりに世界のダイバーシティが進展するんですよ」なんて言われても飲めるわけもないですね。 黒人１人を使うために白人貧困層５人に辞めてもらう。技術力よりも黒人であるかどうかを優先して採用する。といった皮肉も起きえます。ディズニーも末端まで一枚岩ではないでしょう。しかし日本と異なり、アメリカの映画コングロマリットは出版、報道、映画、配給すべてが垂直にも水平にも巨大統合されていて、利害関係者すべてが単独の指揮官の傘下です。そこの長となるとまさに銀河皇帝なので仮に従業員の８割が反対しても、代表１人の意見が優先されます。 映画に関しては監督が絶対的な権力を握っています。そして監督の生殺与奪を握っているのは各社長です。例えばスターウォーズであればディズニーの社長ではなくルーカスフィルムの社長のキャスリーンさんですね。つまりディズニーの場合、各映画スタジオの社長が大方針を決めます。そしてキャスリーンさんは根っからのポリコレ押しで、その人事はディズニー本体が決めました。 ディズニー本体は社長人事に関与しますが、映画製作は社長の影響が大きいです。社長は監督を選び、ポリコレ優先の監督を選べば映画はポリコレ要素が強まるという寸法です。また、過去に実際にありましたが社長は監督が気に食わないと途中降板させたり変えることもできます。 ということで少なくともディズニーの場合は、映画の内容に直接大きな影響を与えるのは本社の連中ではなく傘下スタジオ各社の社長です。もちろんこれらの社長人事はディズニーの思うつぼではあるので、いくらでも換えることはできますので、大方針に逆らうことはできないでしょう。