イギリスの看護婦の給料が全国一律のため、都市部の高賃金地域の患者の死亡率が高くなる、という大竹文雄先生のコラムを読みました。 ここでいう、看護婦の一律賃金とは、公立病院私立病院かかわらず一律という意味な

イギリスの看護師の多くは、国民保健サービス法により設立された国民皆保険を実現するための組織NHS（国民保健サービス）によって雇用されており、その率は全就業看護師数の70％（1998年）を超えています。 イギリスの看護師は階級制になっており、下からA、B、…、Iの9つに区分されていて、所掌職務も報酬も階級により異なります。 例えば、最下級の階級Aでは、補助看護師として上級看護師を補助し、病棟における下働きを職務として600ポンド（2003年当時11万円程度）、一方、最上級の階級Iでは、政策および計画決定、スタッフ管理など広範囲の責任を負って1800ポンド（同33万円程度）です。 この階級制給料を氏は「全国一律」と表現したのではないかと推測します。