テレビのADの仕事

ADには2種類あります。 ①ディレクターの右腕、もしくは補佐 ②使い捨ての雑用係 ①は職種ではなく役割です。 番組によって偉いひとが若手をＤに据えて じぶんは横で補助しながらにらんでいると言うこともあります。 ②は申し訳ないけれど 「放送奴隷」と呼ばれています。 ここから長くなりますが ちゃんと現実をみてほしいので書きます。 テレビの世界というのは ＡＤの意味もわからないのに 「ＡＤがどうの」という連中があとをたちません。 ここをみていればすぐにわかります。 このひとたちというのは 学歴もなにもないけれども 「とにかく」テレビにかかわりたいと しがみついてくる連中です。 「テレビのしごををさせてくれるなら給料はいらない」 などと言う連中です。 現在テレビ業界は未曾有の不景気に見舞われています。 あなたがみてゲラゲラ笑っているバラエティ番組のすべてを テレビ局員がやっていたらと考えると お金がいくらかかるかわかりません。 だから、下請けに出すんです。 しかし、お金がないのに下請けに出すと言うことは 下請けはさらに安い孫請けにだすしかないのです。 お金というのはその仕事のクオリティによりかわりますし その仕事のクオリティというのは その仕事をしているひとの能力によります。 つまり、 タダでもいいというひとは タダ同然の能力しかないと言うことです。 ある地方局の技術部長が言いました。 「使えないヤツは使わなくていいところに使えばよい」 つまりこういうことです。 大学へ行った方がいいのでしょうかと言うことですが あなたはテレビでなんの仕事をしたいのでしょうか？ 楽しい番組、ためになる番組を作りたい？ テレビの世界はあなたがみているほど 適当には作られてはいません。 ものすごく多くの制約があり たいへんな配慮がなされています。 たとえば提供スーパーが出るときは 名札であっても画面上の文字には モザイクがかけられています。 これはスポンサーの名前以外に字があると そちらへ目が行ってスポンサー名が目立たなくなるからです。 こういった配慮もしなければなりませんし 社会的に意見の分かれるものや 取り扱ってはまずいもの 取材の方法などなどやまほどあるのです。 だいいち ためになる番組を作るのに 学校で勉強もしていなくて 誰のためになるのですか？ 「へえー。しらなかった」 と一般の人をうならせるためには 一般の人以上にものを知っていなければなりません。 それを知らない人間に そんなものが作れると思っているんですか？ 知らなくてもとにかく テレビにかかわりたいというなら ②のパターンです。 いち視聴者の意見としても ②のような人間がテレビにかかわられてはいい迷惑です。 いま中３ということで 大学の話をするのは まだまだ早い。 いまはとにかくたくさん勉強をして 得意科目を生かして より賢いともだちができそうな高校へ行きなさい。 たくさん本を読んで クラブでもボランティアでも たくさんの経験をしなさい。 そのうえで 自分がいちばん得意なことを生かして受験できる いちばんいい大学へ行きなさい。 学部学科は関係ありません。 どんなことでも いっぱい知っているヤツこそが テレビにむいています。