自分もこの400社データに興味があったので調べてみました。 これは、大学通信が発表している「有名企業400社実就職率ランキング」というものですね。「実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業(修了)者数-大学院進学者数〕×100で算出。有名企業400社は、日経平均株価指数の採用銘柄や会社規模、知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定」とあります。 1 400社がどこかわからない このデータの一番の問題点です。この400社はいわゆる大企業には違いないでしょうが、学生が憧れる会社ばかりかはわからないです。一橋大生の率が50%超えでトップですが、就活に関し、向かうところ敵なしの一橋大生で半分くらい。逆に半分の企業は、一橋大生にとって取るに足らない企業とみることもできます。 2 メーカーが多い? このランキングをみてわかるのは、工業系大学が数多くランクインしているということ。つまり、金融サービス業系より、メーカーが多いのではないか、少なくとも400社全体の採用数でみた場合、技術者の採用が多いのではないか、ということが推測されます。 したがって、工業大学や工学部のある大学はポイントを稼げるし、工学部がない大学は下位に沈む。法文系に教育や医歯がくっついている大学も不利ですね。 3 女子の一般職採用 ランキングのもとになる就職者数には総合職採用以外に女子に多い一般職採用が入っています。おそらく多くの男子学生が関心あるのは総合職採用だと思うのですが、このデータだけでは、明確なことはわかりません。 大学通信社は、各大学から直接回答を得ているので、その気になれば総合職と一般職を分けたデータをつくれると思うのですが、それをやってしまうと、女子一般職で数を稼ぐ一部私大から協力を得られなくなるでしょうね。まあ大人の事情ってやつで。 したがって、400データはひとつの参考材料にはなるけれど、これを金科玉条のごとく取り扱い信じ込んでしまうと、本質を見誤ることになります。 受験生も、このデータを見るでしょう。社会経験のない若い人はコロッとだまされるかもしれません。罪なデータだと思います。
どれもごもっともでした。
仮にアテになるとしても、それは過去のデータに過ぎないと思います。 このコロナ禍で企業(特に大手有名企業)は、採用意欲を減退させています。 コロナが収束しても、その瞬間から急回復は期待できないでしょう。 JAL,ANAは数百人規模で余剰人員を家電量販店に出向させたばかり(事実上の退職勧奨)。 メガバンクも本社事務部門の余剰人員を、各支店営業職に配転(これも退職勧奨)したばかり。 こんな状況では来年度の新卒就職事情が、去年までと同じとかあり得ないと思っています。 大学生は世の中の仕組みが変わってしまったことに、早く気づいた方がいいと思います。
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