大学の新一回生です。

＞私は当初、法務省に非常に興味があったんですが省庁の中ではランクがかなり下の方だと聞いて驚いています。 ランクが下というのは「過言」かなと思われます。国家公務員・総合職試験（事務系３職）をお考えなのだろうと思われますが、極論するとこれに受かった東大法学部の学生さんからは最も「見向きされない」府省庁の一つ・・という意味で、つまり「低人気」ということなのだろうと思われます。 これは、法務省の外局である「公安調査庁」についても実情は同じです。 ＞そこで法務省の大まかな職務内容、なぜ他の省庁と比べて下に置かれるのか等お聞きしたいです。 大まかな職務内容ですが、「刑事・司法制度にかかる法令や政策の立案」「民事・司法制度にかかる法令や政策の立案」「入国管理」「矯正制度（刑務所、拘置所、少年院、鑑別所、）」「保護観察等（≒犯罪をおかして刑事罰等に服し、それを満了・仮出所した人に対する社会復帰の支援など）」「人権擁護に関する政策」といったところでしょうか？ 自分は地方公務員であり、法務行政とはご縁が希薄なので、この程度しか分かりません。詳細は、『法務省』御策定の業務案内等パンフレットを入手されるなどされて、 ご確認ください。 ＞なぜ他の省庁と比べて下に置かれるのか等お聞きしたいです。 そもそも法務省というお役所は、内閣において、その職務の特殊性から高度な独立性を有する『検察庁』（最高検察庁・高等検察庁・地方検察庁など）によって「事実上包含される特異な組織」だからです。 なお、法務省における真のキャリア組とは、司法試験に合格し検察官に任官し、かつ検事としての能力の高さは無論のこと、行政官としての能力も高いと評価された≒ごく一部の選ばれた人（＊『法務省』⇔『検察庁』の人事異動によって本省に配属された検事）のことです。 『国家総合職』で採用された人たちは、『国家一般職』で「省内各局枠」や「地方の法務局における法務事務官枠」「入国審査官枠」「検察庁における検察事務官枠」で採用された人たちよりは、昇進は速いものの省内における扱いは「准キャリア」といったものであること・・これを認識される必要があります。 省の重要高官である「事務次官」「官房長」「各局長」「官房審議官」「局審議官」および主要課長のポストは検察官を以て宛てることとなっており、『国家総合職』で入省した人がこれらの官職に昇り詰める可能性は殆どありません。 予算にかかる査定【財務省主計局主計官】、行政組織にかかる査定【総務省行政管理局管理官】、閣法（＊内閣が国会に提出する法律）にかかる審査調整【内閣法制局参事官】・・といった『国家総合職』で入省した人たちと「対等」に渡り合う立場の『真のキャリア官僚』は【法務省】の場合は「検察官」というわけです。