就職活動中です。日本語教師になろうか悩んでいます。

＞日本語教師の資格を持っていることで就職に有利になるような会社、またはその会社の外国人に日本語を教えることができるような会社はないでしょうか？ ないことはないです。中国やインドなどに進出している企業で、社員への日本語教育を行うための日本語教師を募集している求人広告は何度か見かけたことがありますので。ただし、これは質問者さんの求めているようなものではないでしょう。あくまで日本語教師という専門職として採用されるわけですから、別に日本の一般的な新卒対象の「就職活動」で有利になるわけではありません。 日本語教師は専門職です。専門職は専門でしか基本的に評価されません。一般企業とお書きですが、おそらくそこで求められるのは営業や事務、企画、人事、総務といったものでしょう。そういった職種を希望して、ボイラー技士の資格や歯科技工士、接骨師などの資格を持っていても、それを直接生かせる仕事に就ける可能性が極めて低いことはお分かりいただけるかと思います。日本語教師の資格もそのような資格にすぎません。 確かに多くの企業で今日では外国人社員がいますし、研修生を受け入れている企業、海外支社の外国人社員が転勤してくるケースなどもあります。そういった企業では日本語教育が必要なケースもありますが、そういった場合は外部の日本語教育機関に依頼して、日本語教師を派遣してもらい、教育するといったアウトソーシングが一般的です。少なくとも組織化された大企業では新卒社員をそういった、それほど必要性も高くない特殊な専門職として採用することはないでしょう。 どうしてもプロの日本語教師として活躍したいのであれば、国内外の日本語教育機関に日本語教師として採用されることを目指すしかありません。他の人の就職活動が気になったり、日本国内で経済的な安定を求めたいなら、一般企業の就職活動に専念すべきでしょう。日本では「新卒」というチャンスを失ったら、その後挽回するのが非常に困難ですから。日本語教師を目指すといっても、未経験者では国内で常勤の仕事はもちろん、非常勤でも職を得るのは結構大変です。何とか見つけても、授業とバイト、派遣などのかけもちで、教案作成などに追われる毎日が待っている（かもしれない）のです。未経験者なら、海外の見知らぬ土地で一から頑張ることになります。他の人の就職や収入などが気になる人にはこの仕事はちょっと向かないような気がします。 日本語教師に興味があるという程度なら、ボランティアなどで地域の外国人に教えることもできるでしょうし、自信があればプライベートレッスンを休暇にすることもできるかもしれません。老後に第二の人生で目指すということも可能でしょう。老後とまでは行かなくとも、今後どうしても日本語教師になりたければ、その時に目指すことは可能ではありますし。 厳しいかもしれませんが、現実的に考えて、「二兎を追うものは一兎も得ず」とならないようになさった方がよろしいかと。