充実した大学生活とは。

日本の大学システムは入学が一番の目標になっていて、入ってからはあまり勉学に力を入れません。 これは、客観的に見るとおかしなことで、学生は有名大学を卒業したからといってなんら特別な知識を身につける事なく社会に放り出されてしまいます。 受け入れる会社も何の知識も経験もない若者を採らなければならないという問題を抱えています。 このシステムの問題が長引き、国力が落ちる事態になっています。 採用サイドから見て、今は就職難ではなく人材難です。 欲しい人材がいないのです。あたりまえですが、大学４年間、特に何もせず目的意識もない学生たちは企業にとって魅力がないのです。 そんな中、自分はこれができる！とかこんな経験をしてきた、みたいにひとつでもいいので自信がある学生さんを見ると、彼（彼女）に掛けてみようと思います。でもそういう人は100人に１人くらいです。 皆さん、就職の際、勘違いしていて「お願いですから入れてください」という態度でやってきます。そういう人はいらないのです。「私はこんなことができるので、興味がありますか？」という学生が仕事を選ぶという基本的な考えを学生は失っています。 大学に入ってまだ時間があるのでしたら、自分はこんなことを乗り越えてきたという自信に結びつく何かを見つけてそれを最後までやりきってください。 例えば、一人でアメリカ大陸を横断した、とか、ボランティアでアフリカの恵まれない人々のために井戸を掘り当てた、とか、バイトを頑張って成果を上げたとか、何でも良いと思います。 一番良くないのは、１週間ボランティアした、とか、語学留学した、などです。どれも中途半端でおおくの学生が口にします。１週間のボランティアでいったい何を得るのでしょう？相手の本当の苦しみを理解できているのでしょうか？ 互角留学に行って何を学んだのでしょう？留学に行くならきちんと卒業すべきです。 航空会社を希望するなら、自分でボーイングに行って航空機の歴史を知り、さらに工場を見学し、航空業界の現状や、日本の管制の問題などをできる限り調べ尽くし、それを面接のときにぶつけてみてはどうでしょうか？ 商社なら、今の日本の貿易の現状を知り、鉄なのか石油なのか、アパレルなのか興味のある業種を徹底的に調べ上げ、学生のうちにその現状を見て回るべきです。 広告代理店も仕事が過酷ですので、体力を付け、カンヌの広告賞に自腹で行ってみるとか、ニューヨークのデザイン事務所で夏休みにインターンをしてみるとか行動しましょう。そして結果を面接でぶつけるのです。 折角時間があるのですから、自分でやりたい仕事を絞り込み、その仕事に就いたとき社内の同期の中で圧倒的に優秀と思われる新入社員になるつもりで努力すべきです。 就職がゴールではありません。社会に出るとさらに過酷な競争が待っています。 そういった意味で、今が人生で一番重要な時期なのです。 企業の説明会に行ったりイベントに顔を出すのは気休めです。 そんなことをする時間があるのであれば、自分を磨きましょう。 がんばってください！