ソフトバンクは優良企業ですか？

ソフトバンクって、通信業界からすると、 途中から割り込んできた会社。 これまでも、大手、中小、様々な通信企業が存在してきましたが、 結局最後まで残るのは至難の業です。 たとえば、NTTは国営だったから、そもそも資産があり、 そしてたくさんの設備が事前にそろっていた。 それはそれで民営化された後の維持ってのは大変だとは思いますが。 KDDIはNTTがやってなかった部分、国際電話に強かった。 けれど、NTTと並ぶには国際の部分だけでは足りない。 NTTでも、どこでも、今は国際通信ができてしまうように なったのですから。 それでKDDIは、小さな下請け中小企業を全部自分たちと合併させて 大きなNTTにまけない規模の１つの通信会社へ変貌しました。 だから今では国内も携帯もやっているわけです。 その２つの大手を相手に対抗できる企業ってのは なかなかなかったのにソフトバンクが殴り込んできたわけで。 これは、かなりすごいことなんです。 まずは、ブロードバンドが出たと騒いでいる世の中の時代に、 （ADSLのことです） 皆3,000円～5000円くらいの価格提供でにぎわっていたのに、 いきなりソフトバンクが800円！と言い出して、 同業者からかなりのブーイングをくらっていました。 そして申し込みが殺到したんですが、申込みが殺到しすぎて 工事が間に合っておらず、今度はつながらない！っていう苦情で どんどんやめる人が続出。 ってな大きな波紋までありました。 後からきいた話によると、ソフトバンクは、全く儲からなくていいと この時きめて、800円！にしたそうです。 理由は、まずは大手２社（NTTとKDDI）の常連たちを ソフトバンクに動かすことが狙いだったからです。 そうしない限り、３つ目の通信会社は維持できない日本ですから。 もう一つ。 NTTの民営化で、かなり優秀なエンジニアたちが 人員整理の為に、どんどん解雇されちゃった時期でもありました。 そんな時、ソフトバンクがそんなエンジニアたちを雇って、 新しい会社でありながら、技術的にはかなり強力なチーム体制だったことも、良かった一つだと思います。 新しい会社に、元気な若手、そして賢いベテランたちの知恵が 同時にまざって支えていた時期。 また回線の大本は、当時人気のあった日本テレコムの回線と、 ヨーロッパで有名なボーダフォンの携帯技術を そのまま引き継いではじまった会社に、＋国営で鍛えたNTTエンジニア たちの力も加わって、とても新鋭的にやってきたことです。 しっかり定着してよかったですよね。 そのかわり、合併されちゃった側の人たちは、 逆にNTTやKDDIへ転職を余儀なくされた人たちもいたわけです。 激動の時代でしたが、それが凝り固まった世界を 少し柔軟にもしてくれて、絶対に勝てないほどの 商業ブランドが、何も努力しなくても殿様商売のように ずっと勝ち続ける世界をぶっこわしてくれて、 結果、ユーザーたちにだって、それは価格として恩恵があったと思います。 そういう歴史をしょってきた会社です。