統合幕僚長と警察庁長官ではどちらがエリートですか？

一般職(警察庁長官、以下長官)と特別職（統合幕僚長、以下統幕長）をスッキリと比較することは難しいですね。 まず俸給(給与。重任かどうか)から見ると、長官は各省事務次官と同じ「指定職８号」で、一般職の国家公務員で最高。統幕長も一般職俸給表の８号が適用される（防衛省の職員の給与等に関する法律施行令第六条の二十第２項）とされているので、同格と言えるでしょう。 次に、経験者への叙勲（功労の度合い）では、長官で官職を終えた者には事務次官経験者と同様「瑞宝重光章」が授与されています。最近では平成３０年秋の叙勲で、安藤隆春元長官が受章しています。ところが、統幕長（統合幕僚会議議長を含む）は平成２６年春の叙勲から「重光章」の上級と言うべき「瑞宝大綬章」を受章するようになり、以降平成３０年の齋藤隆元海将まで続いています。 なぜそうなったのか。平成２６年７月の参議院予算委員会で安倍晋三首相が自身の指示だったことを明らかにしています。 また、平成２４年の時点で、防衛省が統幕長の「認証官」への格上げを検討していたことも明らかになっています。 これらの見方に限れば、どうやらいまの政官界では、統幕長のほうが「格上」に見えているのかもしれませんね。