警視庁と警察庁の違いはなんですか？

「警視庁」はお巡りさんが警察実務を執行する役所。 「警察庁」は官僚が全国警察の統括・管理・運用をする行政官庁…となります。 警視庁は全国の道府県警察と同じ仕事をしています。管轄が東京都内一円であり、歴史上の経緯から警察本部を名乗らないだけで、現場警察の仕事をしているのです。 一方、警察庁は全く警察の現場仕事はしておりません。つまり、警察庁には官僚としての警察官は在籍するものの、誰一人として制服を着て警察本来の業務に携わってはいないのです。 TVドラマ等で警察庁のキャリア職員が現場を仕切っているシーン等がありますが、現実にはあり得ないのです。 そもそも日本全国の警察権はその県警察本部長にあり、いきなり警察庁から来ても何ら捜査権限はないに等しいのです。実務上はそこの警察本部の一員になり初めて警察官として働けることになります。（警察庁から県警へ出向といいます） 千代田区霞が関に警視庁と警察庁は隣り合って建っています。（警察庁は単独庁舎ではなく、総務省合同庁舎内に他官庁と同居） では中はどうなっているでしょうか。 警視庁には「通信指令本部」「留置場」「取調室」があり、各種パトカーや鑑識車等の特殊装備車、また刑事や警察官が多数勤務しており当然腰にはけん銃があります。正門や通用門には制服警察官が警備をしています 警察庁は制服がありません、けん銃もなく、全員が私服で勤務しています。何一つ警察らしい施設はなく、パトカーもないのです。正面玄関の警備担当は依託された民間警備会社のガードマンです。 おおよその概要はつかめたでしょうか、警察庁は他の霞が関の官庁（文部科学省や厚生労働省等）と同じで、警察管理と関連法の整備に従事しており、国会対策も重要な仕事です。