警視総監から警察庁長官になることはあるんですか？ だいたいが警察庁次長から警察庁長官に昇格することが多いと聞きますけど、 だったら警視総監と警察庁次長の力関係はどうなのか教えて下さい。

キャリア警察官僚の現役最高ポストは「警察庁長官」または「警視総監」です。 警察組織上の相違はかなりあるのですが、キャリア内部では同一視しています。 （つまり横一線との認識です、またどちらも官僚の最終的な究極地位ですから横移動はありません、双方ともにゴールだからです） 事務次官待遇の長官と東京都の局長待遇の総監では、その上下関係に相当の乖離があります。すなわち制度上は総監は長官の指揮下に入ることになるからです。 しかし、官僚は「長官」または「総監」のどちらかになれれば最高の栄誉とされているそうです。 長官は全国警察の頂点ですが、実は直接の部下は警察庁組織の職員のみ。総監は４万超の警察官のトップで、実力警察の指揮をする醍醐味は長官の比ではないそうです。 名をとるか、実をとるかの違いですが、長官もしくは総監のいずれかのポストを打診された場合、例外なく総監を希望するそうです。音楽隊が奏でる総監栄誉礼を聞きながら儀仗隊に迎えられるとき男冥利に尽きると聞きます。 【補足について】 警察庁の各局長・官房長・次長が警視総監ポストになります。また必ずしも次長が長官を約束された役職ではありません。 力関係ですが、制度上は警察庁次長名で発出された通達にも総監（警視庁）は服さなければなりません。 その意味では次官より総監は下位になりますが、実務上は先輩ですから頭が上がりません。