警察庁の長官官房付というのは、次の異動までの待機ポストですよね。 すなわち、特に仕事も与えられない閑職部署だと思うのです。 甲斐峯秋は S.15 現在でもこの部署です。

長官官房付は必ずしも待機ポストとは限りません。 そもそも長官官房はどの局にも属さない雑務も担当します。つまり、長官官房付は、独立した役職や部署を作るには職務の性質上不都合な雑務をこなす役職ともいえます。 長官官房付＝閑職でもないですし、「特に仕事も与えられない」ということもありません。 甲斐パパのケースは確かに左遷、つまり閑職としての長官官房付異動だと思われるのですが、普通は次長が降格というのはありえません。現実であれば辞職が妥当です。 劇中でどれほどの時間が経っているのかは分かりませんが、二年も官房付というのは次の異動待ちにしては長すぎます。 辻褄を合わせる仮説を立てるのであれば、「甲斐パパは長官あたりから辞職を勧められたが、断って警察庁に残ったため更迭された」と考えられます。 甲斐パパは国家公務員ですから、一方的に理由もなく解雇されることはありません。息子が犯罪者であろうと、甲斐峯秋本人はなにもしていないので、即解雇というわけにはいかないのです。 その結果、甲斐パパを体裁的に長官にするわけにはいかない（警察庁次長は次期長官）と判断した現長官が甲斐パパを島流しにしたのではないかと。 同様に、杉下もキャリアですが、階級は警部補のまま（現在はなぜか警部になりましたが）、特命係に追いやられるという冷や飯食いをさせられています。 現実であれば、地方に回された末に早々に天下りするはずです。しかし杉下も辞職を拒否したのでしょう。 まぁ、それにしては甲斐パパが依然として強い影響力を保持しているのが疑問なのですが。 現実では、長官官房付に二年というのも珍しくありません。前述したように、特殊な仕事を担当している場合もありますから。 しかし、異動待ちにしては長すぎますし、そもそも次のポストなどあるのかすら疑問です。