いいえ、ちがいます。 組織としては警視庁を管理するのは警察庁ではなく、東京都公安委員会で、これを管轄するのは東京都知事です。各道府県警も同じ。組織図の上で、警察庁の下に警視庁や道府県警が置かれているのではありません。だから正式には「下部組織」などとは言えません。警視庁と道府県警察はあくまでも都道府県公安委員会の管理下に置かれる都道府県の機関でありです。 任命権でみても、警視庁、道府県警察が「警察庁の下部組織」とはいえません。県警などの警察官採用試験は、各都道府県で独自に行われ、警察庁が行うわけでも、警察庁の地方機関が行うわけでもありません。任命権者は都道府県公安委員会であって、警察庁長官ではありません。そこで働く警察官はあくまでも「地方公務員」です。 ですが、「警視正以上に昇進したものは、地方公務員から国家公務員へと身分の変更を行う(任命権者が都道府県公安委員会から、国家公安委員会に変更される)という、地方警務官制度を利用して警察庁が各地方警察の最高幹部の人事権を握ることで、あたかも「県警は警察庁の下部組織(傘下?)」のように見えるようになっています。
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