航空管制官になるためには、国土交通省が実施する公務員採用試験のうち、航空管制官採用試験を受験してください。普通の大学卒で受験可能です。合格したら採用候補者となります。採用されたら、春と秋に年に二回の航空保安大学校の入校式があります。入校時の身分は国土交通技官です。俸給表は一般行政職と同じです。1年間の基礎研修を受けた後、全国の空港または航空交通管制部などに配属され、半年間のOJTを受けた後に、レーティングという試験を受けて、合格すれば晴れて航空管制官となることが出来ます。管制官となった後は専門行政職の俸給表が適用されます。その後は、仙台にある航空保安大学校の岩沼分校でさらに研修を受けたりしながら、上級のレーティングを取ることになります。 高卒で航空保安大学校に入校して、航空情報科を卒業した場合は航空管制通信官にはなることが出来ますが、航空管制官になることは出来ません。 航空電子科は、航空管制技術官になるためのコースです。 高卒で、航空管制官になることが出来る航空管制科は廃止されました。 航空管制官を目指すなら、一般大学に進学してから航空管制官採用試験を受験してください。 航空管制官採用試験に合格すれば、航空保安大学校航空管制官基礎研修コースで、1年間の研修があります。 航空管制官採用試験は、下記の通りです。 第一次試験 公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験 ○知能分野27題 [ 文章理解(11題)、判断推理(8題)、数的推理(5題)、資料解釈(3題) ] ○知識分野13題 [ 自然・人文・社会(13題)(時事を含む。) ] 2時間20分 適性試験Ⅰ部 (多肢選択式) 航空管制官として必要な記憶力、空間把握力についての筆記試験 ○記憶についての検査 (示された図や記号、数値などを記憶するもの)(15題) ○空間関係についての検査 (空間的な方向や移動などの状態を判断するもの)(45題) (記憶) 20分 (空間関係) 25分 外国語試験 (聞き取り) 英語のヒアリング 約40分 外国語試験 (多肢選択式) 英文解釈、和文英訳、英文法についての筆記試験(30題) 2時間 第2次試験 外国語試験(面接) 英会話 人物試験 人柄、対人的能力などについての個別面接 第3次試験 適性試験Ⅱ部 航空管制官として必要な記憶力、空間把握力についての航空管制業務シミュレーションによる試験 身体検査 主として胸部疾患(胸部エックス線撮影を含む)、血圧、尿、その他一般内科系検査 身体測定 視力、色覚、聴力についての測定 数学に関連する試験問題は第一次試験のうち数的推理(5題)がポイントです。 あとは、第二次試験のうち空間関係についての検査(空間的な方向や移動などの状態を判断するもの)(45題)がポイントです。 このあたりを過去問題をしっかりやっておけば大丈夫です。 過去問題は、人事院人事行政情報センター(03-3581-5311 内線2113)にお問い合わせ下さい。 期間はかかりますが、情報公開法の手続きをとり、入手できます。 倍率は高い試験ですが、英語の力がかなり重要視されていますので、英会話等の 対策をきちんとしておいてください。英語が得意な方が有利です。
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