中学2年生です。前に新聞を読んでると、自衛隊を育てる高校(?)の受験生募集的なものがあったのですが、あれを受けて高校卒業したら強制的に定年まで自衛隊をやらされるんですか?疑問に思ってるんです教えてください。 自衛隊の事で質問にないことをいっぱい書いてくれるとありがたいです。
現職の陸上自衛官です。 以前は中学校を卒業し、採用試験を経て陸上自衛隊生徒に任命された者が入校する陸上自衛隊少年工科学校がありましたが、平成22年3月26日 「防衛省設置法の一部を改正する法律」(平成21年5月27日成立)に基づき、陸上自衛隊少年工科学校は陸上自衛隊高等工科学校に改編されました。 学校の位置付け(陸上幕僚長の指揮監督を受ける防衛大臣直轄の機関)及び所在地は旧校と変わりません。 陸上自衛隊高等工科学校は文部科学省の管轄外の学校であるため、高等学校卒業資格を得るために神奈川県立横浜修悠館高等学校と技能提携をしています。 陸上自衛隊高等工科学校では、高等工科学校生徒課程のみが行われ、その身分は防衛大学校学生(防衛省職員)と同様、陸上自衛官の定数外となっています。 前期教育終了時に非任期制隊員たる生徒陸曹候補生 陸士長に任命され、各方面隊の陸曹教育隊で陸曹候補生課程を、その後、各部隊において隊付教育、各職種学校で初級陸曹特技課程を履修し、4年経過時をもって3等陸曹に任官します。 上記にも書いたように、陸上自衛隊高等工科学校を卒業すると3等陸曹に任官します。 よって、本人が希望すれば定年まで陸上自衛隊で勤務することが出来ますし、反対に希望しなければ退官することも出来ます。 強制的に定年まで陸上自衛隊に勤務させられることはありません。
自衛隊には少年工科学校があります。 普通の高校生とは遥かにかけ離れた生活をします。 通信制の高校に通うと同時に国防に関する事を学びます。 入学と同時に3等陸士に任命され、若干15歳にして階級が付きます。 実際にこの学校を卒業すると、3等陸曹になる事が決まっています。 航空自衛隊にも航空生徒というのがありました。(今は存在しない) この学校も卒業で3等空曹の階級に上がります。 陸曹や空曹になるのは非常に難しい時代になっていて、将来自衛隊に勤めたいと考えているならこの学校を卒業した方が良いでしょう。しかし、非常に倍率が高く学力も体力も無いとついてはいけません。 日常生活の制限も非常に多いです。(外出が自由にできない等) さて、本題の「強制的に定年まで自衛官で居なければならないのか?」という点についてですが、強制ではありません。 防衛大学や防衛医科大学は、「卒業後は○年間自衛官でいなさい」と言う様な決まりがあります。 自衛隊の高校についてもこの様な規定があったと思います。 じゃあ強制じゃん!と思うかもしれませんが、この高校と防衛大学、防衛医科大学は「お給料」をもらいながら勉強します。 つまり、「もらった分だけ国に奉仕しなさい」という意味で卒業後に努める最低年数が決まっています。 しかし、強制で残る必要はありません。 どうしてもすぐに退職したいなら退職後、もらった「給料」を返せばいいのです。 そうです。 退職と同時に「もらった給料」が「奨学金」だったことになるのです。 奨学金は全額ではありませんが返還しますね。 それと同じです。 わかっていただけましたか?
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