踊る大捜査線の警察官僚

オレは、警察に「世話になる方」だけどな。でも、色々と知ってはいるぞ。 警察の中でも、特に、「東京都警察」・つまりは警視庁だけは、異常なんだよ。他の県警とかだと、県警本部で勤務している警察官だとしても、出先の警察署勤務の警察官でも、そんなに意識的な部分で差は無いのだけども、警視庁のみは、何せ「警視総監のお膝元」だから、桜田門の「意識・レベル・権限」は確かに、大きいんだな。しかも、警視庁とは言っても、警視正以下は、本来は地方公務員なのだが、桜田門のみは、まるで、国家公務員のような、所轄の警察署とは、一段上だという意識があるからな。 これは、キャリア制度の弊害でもあるんだ。警視庁・警察庁に採用されたキャリア連中は、とりあえず、警視庁配下の所轄に研修を終えると、「警部補・係長」として配属される。所轄勤務の警察官だと、警部補は早くて３０歳半ばで成れる階級だが、それを２３歳のペイペイが成っているわけだからな。 で、永くて半年程度の「実務研修期間」を終えると、警視庁に戻される。そこで、「係長」としての仕事を実際にやって経験していくことになる。 その後、警部になる時に、再度、現場に出ることがある。そして、採用後、５年程度で、警視様となる訳だ。 もう、その時点で、所轄の課長・警部よりも階級は上になるからな。 そして、警視庁にいるノンキャリ連中も、結局のところは、そのキャリア連中の権力の下で仕事をしているから、それなりに優秀な連中がいる訳だし、また、仕事をする上でも、キャリアの権威で仕事をしている訳だ。 また、仮に「警部補クラス」であったとしても、桜田門の場合には、「キャリアの場合」もあるからな。直ぐに警部になることが確定しているから、「生意気」なんだよ。 それと、事件があると、その事件に対応した「捜査本部」が設置されることがあるが、その際には、警視庁から、「管理官・警視」が捜査本部長として配置される。これは、刑事部長の・警視監の命を受けてとなるから、所轄の課長・警部や次長・副所長・警視でも、反論なんて出来ないしな。実動部隊も、警視庁の捜査課から引き連れてくるからな。 それと、キャリア連中は、若い時から、即決・即断するということを徹底的に身に叩き込まれるんだ。これは、警察という「命を賭けた仕事をしていく」組織では、一瞬の迷いが命取りになるから。 だから、彼らは、威圧的な命令を出すし、どうしても、そうなってしまうという感じだろうなー。 まあ、職務的に仕方なしというところだろうなぁ。 ただ、現実には頭に来ることはあるけどな。 ２０代後半の若僧のくせしやがって、警視だからって、自分の親父みたいな年齢の警部とか警部補とかに対して、ビシッ、ビシッと命じているところなんてな。