半自動溶接について

チップボディ・オリフィス・ノズルは同じメーカーで揃えなければなりません。 そうしないとオリフィスの位置が設計された位置より変わってしまいチップボディのガス穴を塞いでしまうことがあります。 オリフィスが下に落ちずに止まっているのはノズルの中に出っ張りがあるからですが、この出っ張りの位置が各メーカーさらには各ノズルによってマチマチです、またオリフィスの鍔の直径も鍔の厚さも違います。 さらにはチップボディの直径もガス穴の位置も違います。 そのため上記の３点はセットで設計しないと、オリフィスが上下にカタカタと動くようなことにもなり、ノズルの中で斜めになったりガス穴位置が極端にズレてガス穴を塞ぐことになります。 今回はCS4のチップボディに他メーカーのものを使ったということですが、多分チップボディの直径（太さ）が違っていてオリフィスとチップボディに隙間ができたのではないでしょうか、隙間からガスが下に向かって吹き出しているのだと思います。 またはチップボディのガス穴位置が違いオリフィスがガス穴を塞ぐ格好になっているのかも。 よく似た寸法で何ごとも起こらないこともありますが、今回のように必ずブローホールが発生することもあります。 オリフィスはガスの流れを調整するために付けますが、設計値と違う位置関係になると逆効果でガスの流れが滅茶苦茶になります。 その時はオリフィスさえ付けなければ「良くもならないけど悪くもならない」ので「こいつを付けたらブローホールが出る」とオリフィスが悪役にさせられてしまいます。 今回の組み合わせでもオリフィスさえ付けなければブローホールは出ないと思いますが、オリフィスにはチップボディをスパッタから守る役目もありますから、他メーカーのチップボディを使わず純正品チップボディを使用して純正のオリフィスをお使いください。 稀に他メーカーのノズルを使ってブローホールが出たということはありますが、他メーカーのチップボディを使うなんて初めて聞きました、よくネジ径が合いましたね。 とにかくトーチの先端３点セットは純正をお使いください、チップだけは40mmと45mmの２種類なので長ささえ合わせれば大丈夫です。