潜水する場所と目的が違う。 例えば、『潜水士』と聞いて一般人が真っ先に思い浮かべるのは『海上保安庁』の潜水士ですが、彼らはその名の通り海での水中作業(とりわけ救助活動)を行うために存在します。対して、同じ目的で水中に潜る『消防』の潜水士ですが、彼らが得意とするのは海上保安庁の管轄外である『湖』や『河川』での潜水作業です。 もし海上保安庁の潜水士に、流れの速い河川で救助をしろと言っても、救助資器材も無ければ、技術も無いのでおそらくは難航するでしょうし、逆に消防の潜水士に海で救助作業をしろと言っても、現場が転覆した船舶だった場合、船の知識は素人に近いですし、海の特性も知りませんので犠牲者が増えるだけです。 また『警察』の潜水士ですが、基本的には人命救助も任務の中にありますが、一番の目的は『行方不明者の水中捜索』『水中での証拠採集』です。行方不明者の捜索は、消防でもやっていそうですが、実は短期間しかできません。なぜなら彼らは生きている人間の救助が任務であり、長期間行方不明者の捜索をしてしまうと、新た発生した水難事故等に支障が出てしまうからです。 なお、警察の潜水士も時には水難救助をしますが、第一義的には消防がその任を担っており、救助資器材も消防のほうが揃っていますので、あくまでも情報収集や人手が足りない時など補助的な役割に徹します。 【まとめ】 警察の潜水士……『行方不明者の水中捜索』『水中での証拠採集』が主。 消防の潜水士……『湖』や『河川』での人命救助が主。 海保の潜水士……『海上』『海中』『船内』での人命救助が主 ※海保の潜水士は、海上では警察の役割も担っているので、場合によっては『行方不明者の水中捜索』『水中での証拠採集』も行いますが、やはりこれらの作業は消防はやりません。
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