株式会社ベーシックにインタビュー!事業の成長と社員の働き甲斐の両立を目指す、副業制度の導入とは

更新日:2023年12月18日

株式会社ベーシックにインタビュー!事業の成長と社員の働き甲斐の両立を目指す、副業制度の導入とは

自社事業が大きく成長する局面において、社員のエンゲージメントの低下や離職に悩む企業が多くあります。

一方で、戦略的な採用と人事評価制度、働く環境を整えることで事業の成長と社員の働きがいをうまく両立させている企業もあります。

副業制度の導入もその1つだと考える、株式会社ベーシック執行役員 CAO コーポレート本部長 角田剛史さんにお話を伺いました。

企業の課題をマーケティングとテクノロジーで解決する株式会社ベーシック

株式会社ココナラのビジョン、ミッション

ーよろしくお願いします。まずは、株式会社ベーシックについて教えてください。

はい。弊社は「情熱を妨げる世の中のあらゆる問題をマーケティングとテクノロジーの力で解決し、人々や企業が、それぞれの強みに集中できる世界を創造する」ことをミッションに掲げている会社です。

目下のテーマとしては、企業間取引の不の解消に取り組んでいます。

BtoB取引の市場は350兆円以上と言われており、日本において巨大な産業であるにも関わらず、その取引は依然アナログな営業手法にとどまっている会社が多い状況です。

コロナ禍の影響もあり、多くのBtoB企業が顧客獲得手法のデジタル化に取り組んではいるものの、受注そのものがまだまだ偶発的であり、よいサービスとそれを必要とする人たちとのマッチングが最大化できているとは言えません。

弊社では、そういった課題を解決するため、「ferret One」や「formrun」といったWebマーケティングツールを提供しています。

多くのBtoB企業がWebマーケティングを推進する上で、大きな課題となるのが”知識・環境・人”の不足です。

それらに対して、弊社のサービスをご活用いただくことで、企業のWebマーケティングをより大衆化、効率化し、この巨大な産業の可能性を解放し、日本の生産性・成長の拡大に寄与することを目指しています。

株式会社ベーシックの目指す「事業の成長と働きがいの両立」とは

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ーありがとうございます。さっそくですが、株式会社ベーシックの人事制度についても教えてください。

まずは、弊社の人事ポリシーとして「卓越」ということを、1つのテーマにおいています。

「世の中のあらゆる問題を解決していく」ということをミッションとして標榜しているので、その実現のためには社員1人ひとりの能力が卓越していることが必要だと考えており、基本的には人事制度もこのポリシーに基づいて設計されています。

卓越に向け、社員各自が自律的に成長することを求めると同時に、会社としてもその成長を最大化できるよう、社員が成長できる機会の提供と、その機会を支えるための人事制度の整備が必要だと考えています。

小さな成長は、日々のOJTや研修等により積み上げられてはいきますが、大きな成長を成し遂げるためには、それを実現し得る大きな挑戦機会を与え、それを乗り越えてもらうことに尽きると考えています。

この「成長するための挑戦の機会提供」と、その機会に対する成果の「適正な処遇と評価」を実現するための仕組みとして「期待役割グレード制度」を設けています。

端的に言うと、旧来より日本で主流となっている「職能型」ではなく、「職責型」の人事評価制度ですね。

「すでにこういう能力が備わっているから」という過去に基づいた評価よりも、「今後、さらに上の役割を担ってもらうためには」という将来への期待をかけた評価に基づき、グレードおよびそれに紐づく報酬を決定しています。

そのため、現状では期待に能力が追いついていないけれど、事業成長のためにはいずれそこに到達してほしいという場合に、あえて一段上の役割を与えることもあります。

これこそが思い切った抜擢を含め、より大きな挑戦・成長機会を与えることに繋がっていると考えています。

就労形態に関しても、たとえば時短勤務であることだけを理由に、評価や報酬には影響しません。

あくまでその人が「どういう成果を出せるのか」によって、それらが決定される仕組みになっています。

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働く環境についても、基本的にはこれらの考えに紐付いています。

上述グレードのレベル感に基づいたミッションが各自に設定されるのですが、とにかくそのミッションの達成が第一義であり、働き方については、そのミッションを達成する上で生産性が高い働き方を各自や各チームで選べるようにしています。

自宅でリモートワークをすることを選ぶ人、チームでのディスカッションのため週に一度は出社することを決めている人、などさまざまです。

このように事業の成長のためにミッションの達成は追い求めていますが、いくら事業が拡大し業績が上がったとしても、そのために社員が疲弊し、笑顔でイキイキと働けない状態であってはサステナブルな会社とは言えません。

そこで組織づくりとして重視しているのが、「事業の成長と、社員一人ひとりの働き甲斐の両立」の実現です。

弊社の人事制度や福利厚生は、これまでメディアで取り上げられることもありましたが、単に奇をてらったり、社員に寄り添うことだけを重視したりするものではありません。

あくまで「会社の成長と、社員一人ひとりの働き甲斐の両立」というゴールに、より近づくために設計されたものです。

ですので、今回のテーマである副業制度もその一つと位置付けています。

株式会社ベーシックが副業を導入する理由

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ーなぜ副業制度を導入しているのでしょうか。理由を教えてください。

弊社が副業制度を導入する理由は、大きく2つあります。

1つ目は、優秀な人材の採用・リテンションです。働き方が多様化しているなか、何かしら副業をすることを前提として働いている人も多くなってきています。

採用をする上でも、既存の社員のエンゲージメントを高めるためにも、優秀な人材の確保の観点で選択肢の幅を広げています。

2つ目は、会社で得づらいスキル・視点の獲得です。これは、人事ポリシーにある”卓越”とも関連しています。

副業をすることで、業務では得られない知識を得ることや、全く別の業界との関わりでコネクションの幅が出ることは、成長する上で必要な要素であり、間接的には会社にとっても良い影響があることだと考えています。

もちろん副業をすることで、本業の勤務時間が圧迫されたり、疲弊してしまったり、ミッションの達成が疎かになっては本末転倒なので、同時に一定のルールを策定し、それに基づいた運用を行っています。

ー社内で副業をされている方の事例があれば教えてください。

弊社の事業がSaaSの業界ということもあり、各職種における先進的な取り組みを他社に展開しているパターンが比較的多いですね。

例としては、インサイドセールスやカスタマーサクセスの体制構築の支援、データ基盤整備のスキルを他業界に活かしたKPI管理の体制構築、立ち上げのサポートを副業としているケースがあります。

現状、社員が100名ほどですが、社員の約1/4が会社に申請をした上で副業を行っています。

ー副業を通じて、社員にどのようなプラスがあるのでしょうか。

もちろん収入という観点もあるのかもしれませんが、弊社においては前述の通り、成果に応じて正当に評価を行う人事制度を取っていますので、極端な言い方をすれば、本来は本業の疲れを癒し、リラックスするためのプライベートの時間を削ってまで副業をするより、本業にコミットして成果を上げていった方が、遥かに効率的に収入は上がっていくと考えています。

社員もそれを認識しているため、現在副業をしている人も、収入の観点よりも、自己の成長のため、本業への還元(≒ミッション達成の最大化)のために副業をしている人が多いようです。

ーアウトソーシングなど、自社事業で副業人材を活用している事例はありますか?

弊社の基本的なスタンスとして、アウトソーシングには積極的です。アウトソーシングを検討する場合の方向性としては大きく2つあります。

1つは、いわゆるノンコア業務という位置付けで、定型的かつボリュームが大きく社員のリソースを逼迫しがちな業務を切り出し、社員が本質的に注力する業務に集中できる体制を作る業務効率化パターン。

もう1つはコア業務であるものの、社内の知見や経験が不十分で、社外の専門家に頼るパターンです。

副業として弊社のお手伝いをいただく場合は後者が多いですね。事業や組織が拡大し続けるなかで、組織に必要な機能や取り組みとして、自社で初めて直面することもまだまだ多くあります。

そのような場合は、無理して自分達で解決しようとせず、積極的に先人の知恵を借りることにしています。

外部の専門家を最初に頼るということは、その後の採用や組織づくりに移っていく上で、必要なレベル感を正しく認識できることにも繋がると考えています。

弊社も過去に経験がありますが、新たな体制や機能を立ち上げるためにそれまで社内にいない知識・経験を持つ人材を採用したとしても、うまくいかないケースは多いように感じます。

採用したハイスキルな人材をマネージできなかったり、そもそも採用する側に知識や経験がなく、どのような要件で人材を採用すれば良いか定義しづらい側面もあります。

その場合は、まずは副業人材など、外部のプロの方のスキルや知見を頼ることで、業界のレベル感や人材のスキル感をしっかり理解した上で進めたほうがいいと感じています。

「副業」から「複業」へと変化する未来を見据えて

株式会社ココナラのビジョン、ミッション

ーありがとうございます。それでは最後に今後の展望を教えてください。

各種人事制度については、今後も会社や社会の状況に応じてブラッシュアップし、今回お話ししたように「社員の成長」に繋がるもの、「事業の成長と、社員一人ひとりの働き甲斐の両立」に繋がるものを軸に、新しいものもどんどん取り入れていきたいと思っています。

今後、より社会の多様化が進んでいくなかで、今回のテーマである副業についても、弊社の既存の制度から徐々に進化させていく必要があると考えています。現状は、あくまで「副業」の範囲において制度を運用していますが、より「複業」となっていく未来も遠くはないと考えています。

すべての社員が仕事に全力を注げる環境があることで、弊社のサービスが世の中に広がり、会社が発展し、日本の経済成長にも寄与する。

その結果、社員の物心両面での満足度が高まり、さらに仕事に注力できる。

そんな好循環を生み出せる「働く環境づくり」を今後も目指していきたいと思います。

ー本日は貴重なお話をありがとうございました。

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