【完全版】面接対策マニュアル~よくある質問やマナー、履歴書の書き方など~

更新日:2024年4月 2日

【完全版】面接対策マニュアル~よくある質問やマナー、履歴書の書き方など~

転職に向けた面接対策で、質問や回答を丸暗記していませんか?面接では質問内容に意識が向きやすいですが、採用担当者が重視するポイントは多くあります。なかでも、マナーや人間性は、企業にとって重要な指標となっています。また、これらは減点方式で見られるケースがほとんどのため、面接対策では「マイナスな印象」を持たれないためのポイントを押さえることが大切です。
ここでは、マイナス評価を避けるためのポイントを、面接の流れや質問に沿って分かりやすく解説します。あわせて、面接マナーやよくある質問の回答例、避けるべきNG行動も紹介しますので押さえておきましょう。この記事を読むことで、面接対策の基本をまんべんなく理解できます。これから面接を迎える方は、自信を持って面接当日を迎えられるよう、面接対策を万全にしましょう。

面接対策で重要な3つのポイント

面接対策で重要となるポイントは、大きく以下の3つに分けられます。履歴書を書く際にも取り入れたいポイントになるため、さっそくチェックしていきましょう。

質問への回答性

聞かれた質問に対して的確な回答ができているかどうかは、面接の評価を大きく左右します。「志望理由を聞かれているのに自己PRになっている」、「転職を希望する職種や企業に関係のない話になっている」といったケースは起こしてしまいやすい失敗例です。質問と回答がズレないよう注意しましょう。

社会人としてのマナー

面接時には気を付けるべきマナーが多くあり、社会人としてそのマナーを身につけられているかどうかが見られています。「知らなかった」でマイナス評価を受けないよう、面接における基本的なマナーは必ず予習しましょう。

企業の求める人物像とのマッチング

企業が求める人物像は、職種や企業によって異なります。面接は「自社が求める人物像とマッチするかどうか」を企業側が見極める場でもあるため、履歴書の内容や回答は企業ごとに変えることをおすすめします。次からは、上記のポイントを踏まえて、応募から採用までの流れや面接マナーを見ていきましょう。

応募から採用まで、面接の流れ・進み方

一般的に、転職活動における面接は全3回(一次・二次・最終)設けられています。企業によって面接回数や内定の連絡が来るまでの期間は異なりますが、応募から面接にかかる期間はおよそ1~2カ月です。また、内定から入社を迎えるまでには、およそ1~3カ月の期間を要します。以下の表にまとめた通り、応募から入社までの期間は2~5カ月を目安にすると良いでしょう。

転職活動の流れとかかる期間の目安。流れは、応募(エントリー)、一次面接、二次面接、最終面接、内定・入社。応募から最終面接までの期間は1~2カ月。応募から内定・入社までの期間は2~5カ月。
転職活動の流れとかかる期間の目安。流れは、応募(エントリー)、一次面接、二次面接、最終面接、内定・入社。応募から最終面接までの期間は1~2カ月。応募から内定・入社までの期間は2~5カ月。

ここからは、応募から採用までに行われる、面接の流れ・進み方を紹介します。

応募(エントリー)

まずは、転職を希望する企業への応募(エントリー)を行います。応募方法は多岐にわたりますが、一般的には以下の媒体を利用して応募します。

  • 求人サイト
  • 転職エージェント
  • フリーペーパー
  • ハローワーク

応募後は、インターネット上で入力したエントリーシートや、郵送した履歴書をもとに書類審査が行われます。時間がとれる方は、複数の企業に応募しておきましょう。書類選考を同時にしてもらうことができ、書類通過の確率も高まります。

一次面接

書類審査を通過すると、企業の採用担当者との一次面接が行われます。一次面接は、「社会人としての基本的なマナーがなっていない」「企業が求める人物像と大きくかけ離れている」といった志望者を選考対象から外すことを目的とした企業が多いようです。選考結果は1週間以内に分かることが多く、選考に通過できれば二次面接へと進みます。

二次面接

二次面接は、多くの場合、企業が求める人物像と志望者がどれだけマッチしているかを見極める場です。現場責任者や管理職など、現場をよく知る社員が面接を行うことが多いでしょう。スキルやキャリア、志望動機については一次面接よりも詳しく質問されます。また、一次面接と同じく、1週間以内に選考結果の連絡があることがほとんどです。二次面接に通過すると、最終面接へ進みます。

最終面接

最終面接は、志望者の入社意欲や入社後のビジョンを再確認し、企業が求める人物像とのミスマッチがないかを確認することが目的です(二次面接が最終面接となる企業もあります)。中小企業では社長が面接に立ち会う場合があり、「企業理念への理解」を見られることもあります。なお、多くはありませんが、最終面接を入社前の顔合わせとして設けていることもあります。また、最終面接は採用・不採用を決める面接のため、一次面接・二次面接に比べて選考結果が出るまでに時間がかかることも少なくありません。ただし、二次面接の時点で採用がおおよそ決まっている場合は、即日に内定連絡がくることもあります。

内定・入社

すべての面接を通過し、内定をもらって採用されると、スケジュール調整を経て入社となります。内定から入社までのスケジュールは、面接を通して確認されることも多くありますが、最終的な調整は内定後にメールや電話で行う流れが一般的です。

応募から内定までのポイント

  • 応募:複数の企業への同時応募もOK
  • 一次面接:基本的なマナーを押さえて、質問への対策をしよう
  • 二次面接:自己PR(スキルやキャリア)をしっかりと考えておこう
  • 最終面接:企業理解を深めて、キャリアプランを練っておこう
  • 内定・入社:スケジュール調整は改めてメールや電話で

採用担当者に悪印象を与えないための面接マナー

面接では第一印象が肝心です。採用担当者に悪印象を与えないために、ここでは以下の3つに関する面接マナーをご紹介します。

服装・髪型・メイクなど身だしなみのマナー

面接時の服装は、男女ともにスーツ(黒、紺、グレー)が基本です。男性はネクタイに落ち着いた色柄を選び、女性は肌の露出が多くならないよう注意しましょう。IT業界など、カジュアルな服装が認められている企業の場合、“オフィスカジュアル”をベースにしたジャケットスタイルでもマナー違反とならないことがあります。迷った際は、スーツを着用しておくと失礼にあたる心配がありません。髪型やメイクは清潔感を最も重要視し、髪色は黒色や自然な茶色にすると良いでしょう。ただし、面接前日に黒染めをすると、髪色が重くなり暗い印象を与える場合があります。企業の雰囲気や業界の標準に合わせ、面接にふさわしい身だしなみを意識することが大切です。

入室・退室・挨拶のマナー

面接会場の周辺には余裕を持って15分~30分ほど前に到着し、面接時間5分~10分前を目安に面接会場の受付をしましょう。建物に入る前はコート類を脱ぎ、携帯電話の電源を切っておきます。入室時は、面接室のドアを「3回」ゆっくりとノックし、返事があれば「失礼します」と言って入室します。返事がない場合は再度同じようにノックし、「失礼します」と言ってから入室します。採用担当者と顔を合わせた際は、自然な笑顔で挨拶し、気持ち良く面接がスタートできるよう意識しましょう。

(例)「○○と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします」

退室時も、入室時と同様にハキハキと挨拶し、以下のように感謝の意を伝えます。

(例)「本日はお忙しいなか、お時間をいただき、ありがとうございました」

挨拶の際、「ご連絡をお待ちしております」などのように先を見据えた言葉を伝えられると、ポジティブな印象が残りやすくなります。退室後は面接会場を離れるまで気を抜かず、態度や姿勢に注意しましょう。

電話・メールのマナー

電話での話し方やメールの文面も、社会人としてのマナーを見られます。丁寧な話し方・文面を意識することは大切ですが、内容が伝わりづらくならないよう注意してください。電話では相手の話を遮らないよう落ち着いてはっきりと話し、電話に出られなかったときはできるだけ早く折り返します。メールの場合は早い返信を心掛け、相手の文面に温度感を合わせながら、分かりやすく要点をまとめましょう。改行や段落分けを上手に取り入れて、メリハリのある読みやすい文面にすることもポイントです。

面接でよく聞かれる15の質問とその回答例

面接中の話題は、大きく分けて次の5つです。

  • 自己紹介・自己PR
  • 志望動機・退職理由
  • 長所・短所
  • キャリアプラン
  • 逆質問

各話題において、よく聞かれる質問と回答例をご紹介します。

自己紹介・自己PR

自己紹介では、氏名に続けて職歴の概略と実績、スキルを1分ほどで簡潔に伝えましょう。最後に応募企業でこれから実践したい・活かしたいことを添えられるとベストです。自己PRでは、自分の魅力を伝えることを意識してください。回答が長すぎると何を伝えたいのかがぼやけてしまうため、簡潔にまとめることがポイントです。

「自己紹介をお願いします。」

【回答例】「○○と申します。私は、これまで小・中学生対象の個別指導塾で講師を務めてまいりました。生徒達への教育を通じて教育現場に立つことの難しさと面白さを学ぶうちに、周囲のサポートもあって、△△年度からは塾長を任せていただくこととなりました。親御様への配慮と講師陣の教育を強化したことで入塾率は年々増加し、前年は地域顧客満足度1位と、5年連続で難関志望校への全員合格を果たしています。学生時代から分析力には自信があり、持ち前の強みを活かして活動の幅を広げていきたいと考えております。」

「これまでの経歴を教えてください。」

【回答例】「□□大学卒業後、1社目で営業職、2社目で商品開発を担ってまいりました。1社目では、社内で毎年行われる営業大会でベスト営業賞を受け、2社目では私が手掛けた新商品が3カ月で販売目標120%を達成しました。今回は異業種へのチャレンジとなりますが、これまで培った営業力と創造性を、御社の魅力的なサービスの開発・発展に活かしていきたいと考えております。」

「自己PRをお願いします。」

【回答例】「約10年にわたって介護現場に携わり、社会福祉の重要性を強く感じてきました。現在は月に一度、福祉ボランティア活動に参加しながら上位資格取得のための勉強に励んでおり、来年○月に取得予定です。職業柄、コミュニケーション力や観察力に長けていると自負しており、周囲からは、真似できない行動力と忍耐力だと一目置かれることもあります。御社では、これまでの経験を活かし、即戦力として貢献できればと考えております。」

志望動機・退職理由

志望動機や退職理由はできるだけポジティブな内容を心掛け、1~3分ほどで話せる内容にまとめましょう。

「当社を志望した理由を教えてください。」

【回答例】「初めての業種ですが、前職と異なるフィールドでも持ち前のトーク力を武器に御社に貢献できればと思い、志望いたしました。幼少期から続けているマリンスポーツの知識と経験は、御社が展開する旅行事業においても活かせるものと考えております。」

「前職の退職理由を聞かせてください。」

【回答例】「前職では外食チェーン企業のエリアマネージャーを務めておりましたが、昨今の不況から公休日数が増え、良い意味で今後のキャリアについて真剣に考える時間が増えました。その結果、キャリアアップしたいという気持ちが日に日に強まり、退職を決意いたしました。今後は、これまで培ったマネジメント能力と社員教育の経験から、人材開発を支援するプロフェッショナルを目指していきたいと考えております。」

「なぜ転職しようと思ったのですか?」

【回答例】「接客業を通じて得られる喜びに強いやりがいを感じ、接客業界でのスキルアップを目指したことが転職を考えたきっかけです。今後は世界に通用する一流の接客を学び、活躍の場を広げていきたいと考えております。」

長所・短所

長所と短所を伝える際は、具体的な事例や客観的な意見、転職後の活かし方などを織り交ぜ、内容に深みを出しましょう。

「長所と短所を教えてください。」

【回答例】「私の長所は、どのような状況でも協調性を発揮できることです。前職では、部署同士の連携がうまくいかず業務に支障が出ることがありましたが、助け合いの精神を持って励んだ結果、会社全体の売上アップに貢献しました。短所は、周囲に気を遣うあまり、自分の意見を押し通せないことです。今後は一人ひとりのリーダーシップを重視し、自分の意見も大切にしていきたいと思っています。」

「○○さんの強みは何ですか?」

【回答例】「よく、人望が厚いと言われることです。前職では後輩からの信頼が厚く、新人教育を任される機会が多くありました。要点をまとめて誰にでも分かりやすく説明することが得意なので、御社の営業職ではお客さまへの提案で強みを発揮できると考えております。」

「ご自身にはどのような弱みがあると思いますか?」

【回答例】「論理的な考えを重視しすぎて、周りと意見が衝突することがあります。以前、自分の弱みに気付いて考え方を改善したところ、業務を通じてチームプレーの大切さを実感できました。御社では、柔軟な思考を持って売上にコミットしていきます。」

キャリアプラン

将来への質問に対する回答は、転職を希望する仕事や企業に関わる内容でまとめましょう。企業がどのような人材を求めているかを知っておくと、一貫性のある回答になります。

「将来の夢や目標はお持ちですか?」

【回答例】「デザイナーとしての経験を積み、海外進出を視野に入れた商品開発を手掛けたいです。現地のバイヤーと交流を図って、国内では珍しい素材やデザインを起用し、新たな流行を発信することで御社の事業推進に貢献したいと考えております。」

「10年後のキャリアプランはありますか?」

【回答例】「貧困が著しい地域へ実際に出向き、現地で必要なサービスを提供する取り組みを行いたいです。その実現のために、御社が手掛けるグローバルサービスへの理解を深め、即戦力となる人材を目指します。現在は、第三言語の習得にも励んでいます。」

「当社でどのような活躍を望みますか?」

【回答例】「御社が目指す多角的な事業戦略に向け、新規事業の立ち上げを成功させたいです。そのために、まずは営業職から経験を積み、御社が展開する製品やサービスの売上増加を目指します。」

逆質問

逆質問では、意欲やコミュニケーション力を見られているケースが多くあります。自分をアピールする機会として、やる気や長所、企業への深い理解が伝わる質問をしましょう。なお、逆質問で企業側からもらった質問の回答には、自分の意見や参考になったことが伝わるような言葉を返すようにしましょう。

「何か質問はありますか?」

【回答例】「御社に入社するうえで、覚悟しておくべきポイントがあれば教えてください。」

「どのようなことでも聞いてください。」

【回答例】「○○の資格を活かして、御社の△△部門で活躍していきたいと考えておりますが、△△部門ではどのような能力を求められるのでしょうか。」

「面接は以上になりますが、最後に聞いておきたいことはありますか?」

【回答例】「私と同じような職種から転職されている方で、活躍している方がいれば、その方の働きぶりをお伺いしたいです。」

面接で絶対にやってはいけないNG行動やマイナスポイント

次に、面接ではマイナス評価となるNG行動をご紹介します。

遅刻・早すぎる到着

面接時間に遅刻するのは、言うまでもなくマイナス評価となります。反対に、早すぎる到着も面接の担当者へ迷惑をかけてしまう場合があるため、注意してください。面接会場に早く到着してしまった場合は、面接時間の5分~10分前になるまで離れたところで待ちましょう。

マナー違反の繰り返し・致命的なマナー違反

以下のような態度や会話は、一般的にマナー違反となります。

  • 挨拶ができない
  • 言葉遣いが適切ではない
  • 目を見ずに話す
  • 前職や競合企業の悪口や愚痴を言う

些細なマナー違反は1、2回ほどであれば、許容してもらえるかもしれません。しかし、小さなマナー違反を何度も繰り返す、嘘をつくなどの致命的なマナー違反をすると、採用してもらえる可能性は大幅に下がります。

質問の回答が的確ではない

質問は、面接の大部分の時間を使って行われるため、面接結果に関わる重要なポイントです。的確ではない回答が多いと、コミュニケーション力に問題があると判断され、マイナス評価となってしまいます。質問に対する的外れな回答や、企業への理解が見受けられないような回答では、採用をつかむことは難しいでしょう。

逆質問ができない・適切ではない

面接の最後には、採用担当者から逆質問の機会を設けてもらえます。「最後に質問はありますか?」と聞かれた際に「特にありません」と答えたり、求人情報に記載されているような内容を質問したりすると、マイナス評価につながるため注意しましょう。

一方的なコミュニケーション

面接は採用担当者と志望者、双方のコミュニケーションが基本です。一方的に話し続けてしまわないように注意し、質問の回答は長くても1分程度を目安にしましょう。質問の意図をつかめなかった場合は自分の中で解釈せず、「○○について、□□という認識でよろしいでしょうか?」と確認することも大切です。

まとめ

面接で評価を大きく左右するのは、やはり質問に対する回答です。自己紹介や自己PRといったよくある質問は、つい同じ回答を用意したくなりますが、職種や企業に合わせた回答にできると好感度が上がり、採用の可能性が高まります。転職したい職種や企業を見つけたら、マイナス評価が付かないように面接対策を早めに始め、転職のチャンスをつかんでいきましょう。

テキスト:白田 光

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