志望動機の基本的な構成や書き方のコツを解説!注意したいNG例も紹介

更新日:2024年4月 2日

志望動機の基本的な構成や書き方のコツを解説!注意したいNG例も紹介

志望動機をいざ書こうとすると、何から書こうか迷ってしまいますよね。志望動機の正しい書き方や、やってはいけないNGなどはあるのでしょうか?本記事では、志望動機の基本的な構成や、書き方のコツ、例文、NG例をご紹介します。

志望動機をおろそかにしてはいけない理由

志望動機には、応募する会社や職種を「なぜ志望するのか」という、あなたの考えを書きますが、志望動機を複数の応募企業で使い回すなど、おろそかにしてはいけません。

なぜなら、面接官が選考で重要視する項目が、志望動機や職歴だからです。

学歴や職歴など過去のことは変えられませんが、志望動機には、応募先企業への本気度をアピールすることや、職歴欄には書きにくい自分の強みを補足して書くこともできます。

志望動機の基本的な構成

志望動機の基本的な構成は、「結論」「具体的な理由」「必然性」です。

短くても全体で、150〜200文字程度は書くようにしましょう。

(1)結論

最初に、「志望する理由は◯◯です」のように、企業や職種をなぜ志望するのかという一番の理由を書きます。

(2)具体的な理由

これまでの業務で培った経験やスキル、積極的に学んで身につけてきた能力を、その企業や職種でどう活かしたいかなど、志望する理由をより具体的に書きます。

(3)必然性

最後に、競合他社や別の職種ではなく、その会社や職種でなければならない理由を書きます。

誰が読んでも、志望する気持ちが納得できるような内容にするよう心がけましょう。

志望動機の書き方のコツ

志望動機の書き方のコツは、「あなたらしさ」を「ポジティブに」伝えることです。

そのためには、募集内容とあなたの経験やスキルがマッチしていることをアピールする、過去のエピソードを用いて独自性を出す、などの工夫をしましょう。

そして、「入社したら活躍してもらえそう」と、入社後の姿をイメージしてもらうことが大切です。

志望動機の例文

志望動機の共通するポイントは一貫性のある内容にすることですが、転職者によって気をつけるべきポイントがあります

ポイントを志望動機の例文と合わせて、新卒の場合、第二新卒の場合、同業種や同職種での転職の場合、未経験業界や職種への転職の場合のパターンにわけて紹介します。

新卒の場合

<例文>

志望する理由は、大学で専攻していた◯◯の知識を活かせると考えたからです。

大学では、研究に行き詰まったときは多角的に情報を集めて粘り強く分析し、またゼミの仲間と積極的に意見や情報を交換しながら取り組むことで、難しい問題も乗り越えてきました。

もし御社に入社できたら、専門知識を磨き続け、チームでも協働して成果を出すという私の強みを発揮していきたいです。

<解説>

新卒の場合のポイントは、「想い」「やる気」だけではなく、大学時代に取り組んだ具体的なエピソードを交えながら書きましょう。

あなたの人柄や人物像を明らかにすることで、「実際に会ってもっと詳しく聞いてみたい」と思わせるように工夫してください。

第二新卒の場合

<例文>

志望する理由は、「各人がオーナーシップを持ってやり遂げる」という御社の従業員の取り組む姿勢に魅力を感じたからです。

御社なら、より裁量の大きな環境で仕事をすることで、さらに大きな目標の達成や、専門スキルの向上を目指せると考えました。

スピード感を持って成長して近い将来には、チームや組織をリードできる人材に成長したいと思っています。

<解説>

第二新卒の場合のポイントは、「またすぐに辞めてしまうのではないか」と思わせないことです。

これまでの仕事に責任を持って取り組み、成長できたからこそ、転職によってさらなる飛躍を望んでいる、という意欲や貪欲さをアピールしましょう。

同業種や同職種での転職の場合

<例文>

志望する理由は、御社の◯◯というサービスが顧客の本質的な課題を解決している点に、強く惹かれたからです。

私は前年度、新規顧客獲得件数を昨対比◯%増加した実績があります。御社に入社できたら、これまでの経験を活かして御社の市場シェアNo.1を目指して尽力してまいります。

また毎年TOEICを受験するなど英語学習を続けてきたので、海外進出時には戦力になれると考えています。

<解説>

同業種や同職種の場合のポイントは、「事情が分かっている分、不満を持ちやすいのでは?」という採用担当者の不安を払拭することです。

これまでの実績や保有スキルを具体的に示しつつ、あなたがさらなる高みを目指すために何が必要かをきちんとプレゼンしましょう。

未経験業界や職種への転職の場合

<例文>

志望する理由は、御社のAという職種が、効率性と顧客満足度の両方を重視していることに共感したためです。

私にはAの経験はありませんが、これまで◯年間携わってきたBという職種では、新しいITツールの導入やアウトソーシングの活用など、リードしてチームの業務効率改善に寄与してきました。

また、学生時代に◯年間続けた接客業のアルバイトでは皆勤賞をいただいた経験もあり、Aという職種は自分に適性があり早期に活躍できると考えています。

<解説>

未経験業界や職種の場合のポイントは、「これまでの経験で培ったノウハウやナレッジを、新たな業界や職種で転用できる」と伝えることです。

そのためには、その業界や職種について、しっかりと研究したうえで書いてください。

志望動機のよくあるNG例

それでは、志望動機のよくあるNG例も、いくつかご紹介しておきましょう。

「ネットの例文を丸写し」はNG

よくあるのはネットにある例文の丸写しです。変えたとしても、語尾程度。これでは、志望動機にあなたらしさは生まれません。

何枚もの書類に目を通す面接官は、一般的でありきたりな志望動機には辟易しているでしょう。

ぜひ例文を参考にしつつオリジナルで具体的なエピソードを盛り込んで、個別性の高い内容に仕立ててください。

「学ばせてください」はNG

次に多いのが、「御社に入社して、ぜひ学ばせていただき、成長したい」という思いです。

しかし、企業は学校ではありません。

企業は、莫大なコストをかけて採用活動を行っているので、入社後できるだけ早期に活躍してもらえる人材を採用したいと考えています。

たとえ未経験での転職であったとしても、いまスキルがないことばかりに目を向けて焦るのではなく、「過去のこういう経験やスキルを活かせば、早期にキャッチアップして活躍できる」と、自信を持ってアピールするほうが好印象です。

「理念に共感しただけ」はNG

理念に共感したという内容も、それだけでは志望動機として不適切です。

そもそも企業理念とは、トップダウンで決められて従業員は従うもののように思われがちですが、従業員が自ら考えて行動することで企業理念を体現していくからこそ、成立するものです。

理念が素晴らしいという感想や称賛は、あくまで主観的なただの意見です。

志望動機で大事なのは、あなた自身がその企業理念に通ずるどんな行動を取ってきたのか、これまでの成果や実績を具体的に示すこと。そして、理念に共感して、自律的に行動できる人材であるとアピールすることです。

「社風・福利厚生に惹かれた」はNG

社風や福利厚生に惹かれたという転職理由をお持ちの方は少なくありません。

しかし、それをそのまま志望理由にするのは控えましょう。

社風は、そこにいる人たちの構成が変わればすぐに変わっていくものですし、福利厚生も、いまある制度は永遠ではありません。

社風や福利厚生が変われば、魅力が失せてすぐに退社してしまうだろうとネガティブな印象を与えかねません。

また、企業がその社風や福利厚生を大切にしている理由は、従業員が自らのパフォーマンスを最大化するために、サポートしたいと考えているからです。

社風や福利厚生におんぶに抱っこではなく、企業やチームメンバーの成長に寄与できる人材を求めているのです。

「ワークライフバランス」はNG

最後に、「仕事とプライベートの両立を図りたい」「ワークライフバランスを大事にしたい」という志望動機についてです。

企業が募集要項で、「ワークライフバランス」や「QOL(クオリティオブライフ)」を積極的に打ち出している場合は、正直に志望理由として伝えても大丈夫かと思いますが、楽をしたいだけと思われないよう注意が必要です。

「仕事と学びを両立し、スキルアップを図り、将来にわたって御社で活躍したい」など、企業と自分の双方のメリットを伝えたうえで、あなたのキャリアプランにおける応募職種の必然性をしっかりと語ることが重要です

志望動機の書き方についてのQ&A

最後に、志望動機の書き方について、よくある質問をみてみましょう。

志望動機の文字数は?

志望動機の適切な文字数は、記入する欄の大きさにもよりますが、一般的には200文字前後です。短くても150〜200文字、長くても200〜300文字に収めるとよいでしょう。

志望動機と自己PRの違いは?

志望動機と自己PRは、似て非なるものです。きちんと区別してから書き始めましょう。

志望動機は、応募する会社を志望する理由を書きますが、自己PRは、あなたが考えるあなた自身の強みを書きます。

志望動機の添削はしてもらったほうがいい?

志望動機を第三者に添削してもらえる場合は、積極的に意見を求めるとよいでしょう。

特に、就職センターやキャリアアドバイザーの場合は、客観的かつ専門的な意見を得られます。

まとめ

志望動機は、面接官が重要視する項目なので決しておろそかにしてはいけません。志望動機の基本的な構成は、「結論」「具体的な理由」「必然性」です。

あなたらしさをポジティブに伝えられるよう工夫しましょう。

文字数は、一般的には200文字前後。そう長い文章ではないので、一貫性のある内容になるよう気をつけて書きましょう。

テキスト:藤川 理絵

1978年生まれ。国家資格キャリアコンサルタント/ライターのパラレルワーカー。主なキャリア支援領域は、大学生および20代〜40代のキャリア開発支援、共働き夫婦の両立支援。メディアの企画、編集、広告制作、ウェブマーケティングに携わったのち、2015年より「働き方改革」や「働き方×テクノロジー」をテーマに幅広く執筆。2016年に国家資格キャリアコンサルタントを取得、子連れ転職3回、週4勤務の時短正社員を経て2018年に独立して現在に至る。2018年より「ファミリーキャリア(家族としてのキャリア戦略)」を提唱して啓蒙活動も行っている。趣味は茶道。
Twitter:@fulifuli_sunsun
資格情報:キャリアコンサルタント

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