転職活動の流れ・進め方を徹底解説!スケジュールの組み方や期間について
更新日:2024年9月26日
転職活動の流れ・進め方を徹底解説!スケジュールの組み方や期間について
転職したいと思っても、どのように転職活動を進めてよいかわからず、二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか。
スケジュールの組み方や流れを知らないまま転職活動を始めると、希望の転職先を逃す・転職先が見つからないといった事態も起こりかねません。スムーズに転職活動を進めるためには、流れやスケジュール感を把握しておくことが大切です。
そこでこの記事では、転職活動の流れや期間の目安をご紹介します。希望通りの転職となるようにお役立てください。
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転職活動の期間は3~6ヵ月が目安
平均的な転職活動の期間は、3~6ヵ月ほどとされています。もちろん個人差はありますが、約3ヵ月で転職先への入社までを終える方もいます。ただし、転職初心者やノープランで転職活動を始めると、より長い期間がかかってしまいます。
目安を知るとともに、「どのように転職活動を進めていくのか」の戦略を立てるのも重要なポイントです。
では一体どのような方法がよいか、以下で詳しく見ていきましょう。
入社希望月から逆算してスケジュールを組むのがおすすめ
丁寧なスケジューリングは、転職活動を成功させるうえで重要なカギとなります。転職初心者は、入社希望の月から逆算してスケジュールを立てるのがおすすめです。
ゴール(入社希望月)が定まらないと、転職活動を長引かせることになりかねません。そうすると、転職先が決まらないうちに現職の退職日になり、無収入の期間が続くなかで、焦って転職活動を続けることになる可能性もあります。
退職日にギリギリ間に合ったとしても、引継ぎや残務処理のためにほとんど休みが取れないまま、転職先への入社日を迎えることもあるでしょう。
また、先にゴールを決めておくことで、「理由のない転職」や「希望していない業界・会社への転職」の予防にもなります。
短期間で転職先を決めるには、転職の理由や目的を明確にし、希望の業界・会社を絞ることが大切です。さらに、転職理由や目的・希望の業界や会社を明確にすることで、「転職はできたが、職場に納得がいかず早期離職につながった」といったリスクを防げます。
転職活動の開始から退職までの流れ
この章では、転職開始から退職手続きまでの流れを確認しましょう。
平均的な転職活動の期間である「3~6ヵ月」を想定して、それぞれのステップに要する目安の期間やポイントをご紹介します。具体的に転職活動スケジュールを組む際の、参考にしてください。
ステップ1. 自己分析・情報収集
転職活動の最初のステップは、「自己分析」と「情報収集」です。
この事前準備をきちんとしておくことが、効率的な求人探しや、応募先への魅力的なアピールにつながります。
自己分析と情報収集の期間の目安は、2~4週間ほどです。以下で、それぞれのポイントを詳しく確認しましょう。
自己分析
自己分析は、いわば自分の魅力やスキル、経験の棚卸しといえます。今までの経験から自分の強み・弱みを理解し新たな強みを見つけて、自分に向いている職種や業界を発見する作業なのです。
書類や面接で、応募先の企業に自分をアピールするためには、まず自分自身のことを理解する必要があります。掘り下げて自己分析を行うことで、転職理由や目的がより明確になり、自分に合った応募先の選定にもつながるでしょう。
情報収集
情報収集では、自分の働きたい業界や会社を複数リストアップし、比較検討します。最初から1社に絞らず複数の会社を比較することで、それぞれの特徴も見えてくるでしょう。その会社ならではのポイントが見つかれば、面接の際の志望動機にも活用できます。
業界の特徴や将来性を見据え、自分のスキルを活かせるか・長く勤務できるかなどを見極めることも大切です。また、自分自身の希望に合うか・会社が求める人材に自分が当てはまるかなども、冷静に判断してみてください。
ステップ2. 履歴書・職務経歴書作成
自己分析・情報収集の次は、履歴書・職務経歴書を作成しましょう。
履歴書・職務経歴書作成のポイントは、応募企業の視点を意識して、これまでの経験で身に付けたスキルや自分の強みを記入することです。このとき、前のステップで行なった情報収集が役に立ちます。応募企業が求める人物像を把握して、そのニーズに合わせる形で作成していくことが大切です。
履歴書
履歴書は、これまでの学歴や職歴、資格や志望動機などを端的にまとめた書類です。応募企業の採用担当者は必ず履歴書に目を通すため、丁寧にかつ正確に書くよう心がけましょう。
文章が少なすぎると余白が目立ってしまい、逆に多すぎると書ききれなかったり文字のバランスが崩れたりすることがあります。いきなり書き始めるのは避け、書きたいことをまとめてから丁寧に記入するのがおすすめです。
職務経歴書
転職の場合、職務経歴書も必要です。職務経歴書は、履歴書よりもさらに詳しくこれまで就いた業務内容やポジションを明記するもので、成長度合いや得た経験などを時系列で並べていきます。
スキルや経験をアピールできる大切な書類であるため、書類の完成度が採用担当者の印象を左右するといってもよいでしょう。客観的な視点で、これまでの経歴を文章にしていきます。履歴書・職務経歴書ともに、フォントや文字サイズなどを工夫して読みやすさを心がけましょう。
職務経歴書の詳しい書き方は、職務経歴書の書き方ガイドをご覧ください。
一度作成した履歴書・職務経歴書は、転職エージェントなどを利用してフィードバックをもらうのがおすすめです。自分1人では気付けなかった誤字脱字や、文章の間違いが見つかることもあるかもしれませんし、自分の魅力や強みを表現できるように添削などもしてくれるでしょう。
転職のプロのアドバイスを受けて、より魅力的な職務経歴書を作成してください。
転職エージェントの詳細については、以下で説明していますので、併せてチェックしてみてください。
なお、エンジニアやデザイナーなど、実績が重視される職種の場合には、職務経歴書とは別にポートフォリオの提出が求められることがあります。応募企業によって必要かどうかは異なるので、募集要項を入念にチェックしましょう。
ステップ3. 希望の求人へ応募
履歴書と職務経歴書、必要に応じてポートフォリオを作成したら、転職を希望する会社へ応募しましょう。希望職種・勤務地・給与・業種などの条件から自分の理想に近い求人を絞り込んでいきます。
転職活動をする多くの方は、20社以上の企業に応募しているというデータもあるので、気になる企業があれば積極的に応募するのがおすすめです。このとき、1社ずつ順番に応募するのではなく、並行して複数社に応募するようにします。よい求人は他の求職者も応募するため、すぐに枠が埋まってしまうためです。求人が締め切られて応募できなくなる前に、早めにどんどん応募しましょう。
履歴書・職務経歴書の作成と求人へ応募するまでの期間は、2~4週間ほどを目安としてください。
ステップ4. 面接対策・面接本番
求人へ応募したら、面接対策を行ないましょう。自信を持って面接に臨めるように入念に準備しておくことが大切です。身だしなみや立ち居振る舞いなど、基本的なマナーはきちんと身に付けておきましょう。質問に対する回答がよくても、身だしなみが整っていなければそれだけで不採用になってしまう可能性もあります。不必要に減点されるのを防ぐために、丁寧な言葉遣いを心がけ、身だしなみや立ち居振る舞いなど基本の部分は抜かりなく押さえておきましょう。
また、面接では「志望動機」や「退職理由」など、必ず聞かれる質問がある程度決まっています。そのような決まった質問に対しては、面接前に回答の準備をしておくことが大切です。さらに、面接の最後には、逆に企業側に対して質問がないか聞かれることもあります。そのため、面接対策をするときには企業側への質問も準備しておくのがよいでしょう。
面接対策をしながら、実際に企業の面接を受けに行く期間は、1~2ヵ月ほどが目安です。
ステップ5. 内定・退職手続き
面接後しばらくすれば、内定通知が届くか連絡が来ます。内定を受けるかの回答は、1週間程度が期日とされているのが一般的です。
通知が届いたらすぐに返事をするのではなく、あらためて労働条件の確認を行ないましょう。労働条件確認書が送られてきて、条件を提示されることもあります。採用ページや面接のときに確認した条件と一致しているか、違う場合には記載ミスなのか条件が変更されているのかを人事や採用窓口に問い合わせましょう。
労働条件確認書の提示だけでなく、内定後に再度面談の場が設けられることも少なくありません。把握していた労働条件と異なる場合は、条件の変更・確認など細かい部分まで詰めていきましょう。内定後の面談は、入社前に労働条件の交渉ができる最後のチャンスです。希望どおりの転職となるように、面談を最大限に活用してください。
退職手続きは、一般的には退職日の1〜3ヵ月前を目安に直属の上司に伝えて手続きを進めていきますが、会社によっては就業規則で時期が定められていることもあります。円満に退社をするためには、就業規則の時期にしたがって関係各所への報告を済ませ、退職日までに業務の引き継ぎができるようにスケジュールを組みましょう。このとき、有給休暇も考慮に入れて逆算することが大切です。
また、名刺・健康保険証・入館証・パソコンなど、会社から支給されたものの返却も忘れずに済ませてください。
内定獲得から退職手続き・入社準備の期間の目安は、1~2ヵ月ほどです。
初めての転職Q&A
ここでは、初めて転職する際によくある質問を集めました。初めての転職に関する不安や疑問の解消にお役立てください。
Q転職活動は働きながらすべき?在職中・退職後どちらがおすすめ?
転職活動には、3~6ヵ月と決して短くない期間が必要です。多数の企業に応募する場合は、特にスケジュール調整が大変になるため、在職中だとかなり多忙になるでしょう。
しかし実際のところは、働きながら転職活動を進める人のほうが多い傾向にあります。
転職活動を在職中にするか、退職後にするか、どちらがよいかはその人次第です。それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分にはどちらが合っているかを判断してみてください。
以下が、在職中・退職後それぞれの転職活動を行う際のメリット・デメリットです。
<在職しながら転職活動する場合>
- メリット
-
- 安定的な収入が確保できる
- 現職と応募先の明確な比較ができる
- 経歴上のブランクができない
- デメリット
-
- 準備時間が限られる
- 面接などスケジュール調整が難しい
- 急募の求人では不利となる
<退職後に転職活動する場合>
- メリット
-
- 転職準備に集中できる
- 面接などのスケジュールが組みやすい
- 急募求人では有利となる
- デメリット
-
- 収入が途絶える可能性がある
- ブランクが長いと不利になる
それぞれのメリット・デメリットは、お互いに裏表の関係です。職場環境や希望する転職先の条件により、どちらが適しているかが変わります。とはいえ、経済的な問題で焦りが出ると希望どおりの転職が実現できないこともあるでしょう。迷っている場合は、まずは働きながら転職活動を進めてみることをおすすめします。
Q転職活動はどのくらい費用がかかる?
転職活動では、スーツ代や交通費のほか、履歴書や資料代など費用がかかります。
リクナビNEXT(※)のアンケートでは、転職活動にかかった費用は以下のようになりました。
- 10万円未満(67.6%)
- 0~30万円未満(11.5%)
- 30~60万円未満(4.4%)
- 60~90万円未満(2.4%)
- 90万円以上(0.6%)
- 覚えていない(13.5%)
アンケートによると、転職活動の費用は「10万円未満」という方が多数ですが、結果を見るように10万円以上の費用を要した方も2割ほどいることがわかります。
近年はオンライン面接が増えているため交通費などはかからなくなってきています。
Q自分に合った求人の選び方を知りたい!
「就職先は結婚相手を選ぶように選びなさい」
筆者が就職活動をしていた頃、応募先の人事担当者が言ったことばです。結婚を考えるときは、自分も相手もパートナーに求める条件があります。求めすぎると理想の相手が見つからなかったり、見つかったとしてもライバルが多かったりして簡単に射止めることはできません。逆に、相手の条件に自分が当てはまらなければ、パートナー候補から外されてしまうこともあるでしょう。
転職においても、同じように考えてみてください。求めることが多ければ条件に合う求人は見つかりにくく、見つかったとしても応募者が多くすぐに締め切られてしまいます。
また、単に条件を挙げただけでは、当てはまる企業が多すぎて迷うこともあるでしょう。自分に合った求人を絞り込むためには、優先したい条件を明確にし、整理することが大切です。
企業へ求める条件は次の4つを軸に考え、何を重視するかで選ぶとよいでしょう。
- 給与(評価制度、教育制度など)
- 職場環境(社風、同僚・上司との人間関係など)
- ワークライフバランス(休日、福利厚生など)
- 仕事内容(転職後の業務、役職・ポジションなど)
上記の項目それぞれに優先順位を付け、重視する項目に沿って転職活動をするのがおすすめです。
Q職務経歴書の書き方がわかりません!
職務経歴書はある程度のひな型はあるものの、履歴書のように形式が決められているわけではありません。そのため、職務経歴書の書き方がわからず、転職活動の序盤からつまずいてしまう方も多いでしょう。
そこで、書き方がわからない場合は、転職サイトなどで手に入るテンプレートを利用するのがおすすめです。
具体的には、「リクルートエージェント」や「doda」など、大手の転職情報サイトがよいでしょう。多くの業種に対応できるように、さまざまな形式のテンプレートが用意されています。
自分が使いやすいと思うものを選び、テンプレートにしたがって実績やスキルを埋めていきましょう。
なかには、履歴書や職務経歴書を自動作成してくれるサイトもあります。プロフィールや経歴を入力すれば、内容どおりの履歴書・職務経歴書が作成でき、ダウンロードできるというものです。
複数の企業に応募する場合、履歴書や職務経歴書の作成だけでも多くの時間を要します。テンプレートや自動作成のサービスをうまく活用して貴重な時間を節約し、スムーズな転職活動に役立てましょう。
Yahoo!しごとカタログにも職務経歴書の書き方についてまとめている記事があるので参考にしてみてください。
この他にも、以下のページに転職活動に関するよくある質問をまとめているので、転職活動の参考にしてみてください。
まとめ
転職活動の流れや進め方と、活動期間の目安をご紹介しました。
一般的には、転職活動の準備から退職までに要する期間は3~6ヵ月ほどです。ただし、この期間は目安であり、もっと早く転職先を決める方もいれば、これ以上の期間がかかる方もいます。
転職活動を長引かせると、退職日が迫り焦って転職先を決めることになったり、無収入の期間ができたりするおそれがあります。そのため、転職活動はできるだけ効率よく、短期間で完了できるようにスケジュールを立てることが大切です。
希望どおりの転職先を見つけたい、効率的に転職活動を進めたいなら、転職エージェントへの登録がおすすめです。多数の求人から自分に合った転職先をスムーズに見つけられるだけでなく、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策など手厚いサポートが受けられます。うまく活用して、理想の転職を成功させましょう。
テキスト:壷阪 麻里子