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生産用機械組立

生産用機械組立

生産用機械組立になるには

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入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。高校(工業系)、専門学校などの卒業生が多い。中途採用の場合は、同業からの転職者が多い。新卒で入職した場合は、新人研修を経て配属となり、現場でOJTを受けて、実務を行う。4~5年の経験を積み、会社の定める要件を満たすと一人前と見なされる。キャリアパスとしては、経験と熟練を重ね、リーダー、班長(工長)、作業長(技長)へと現場系列の監督職に昇進する。また、組立技能の向上と知識の習得などによって、組立現業職から生産技術職などに異動する場合がある。

関連資格として、厚生労働省が定める技能検定に「仕上げ技能士」の資格があり、取得すると技術の証明として評価される。入職後にクレーン操作や溶接など特定の業務に就く場合は、「クレーン運転士免許」、「フォークリフト運転技能講習修了証」、「溶接技能者資格」などの免許が必要となる場合がある。資格試験のサポートをする企業もある。

機械組立に必要な機械工学、電気工学等のほか、組立工程のロボット化・電子化が進んでいるため、システム工学や制御技術、電子装置に関する幅広い知識が求められるようになってきている。機械部品を相互に組合せ、立体的に本体に取付け、組立てを行うため、目と手の共応、物体の形態を知覚する能力、空間(立体)判断力などの能力が求められる。長時間作業を行う根気強さや集中力、重いものを持ったり大型部品を扱ったりするため、一定の体力も必要となる。また、設計や営業、管理などとプロジェクトを組むことが多いので、コミュニケーション能力は重要である。

仕事内容

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受注した特注の単品や多品種少量製品の生産用機械を提供された設計図に基づいて組み立てる。生産用機械の種類は非常に多く、金属の切削や曲げ加工を行う工作機械や鍛造機械、プラスチック製品を作る合成樹脂加工機械、溶接などを行う産業用ロボット、土木・建設工事に使用される土木建設機械、プレス周辺機器など工場の生産設備を自動化する機械、省力機械などが代表的である。

大量生産の場合は「ライン生産方式」により、業務を細かく分けて1人1人の組立担当に割り当て、レーンを流れてくる仕掛品に同じ部品を組み付ける作業を繰り返す。これに対して、製造する機械が毎回変わる、いわばオーダーメイドの単品製造の場合は、ベルトコンベア方式では生産品目の変更に柔軟に対応できない。そこで1990年代に登場したのが、1人若しくはチームでセルを組んで、セルごとに部品を組み立てて完成品に仕上げる「セル生産方式」である。セル生産方式はリードタイムが短くて済み、生産品目の切り替えが簡単で、在庫も少なく抑えられるなどのメリットがある。

機械の生産は多くの工程に分かれているが、大きく分けると、工作機械などを使用して組立に必要な機械部品を生産する工程、部品を合わせて一台の製品として完成させる機械組立工程に二分される。
機械組立工程の流れを見ていくと、まず設計部との打ち合わせを経て、現地調査を行い、部品や装置の搬入や完成品の搬出に支障のないルートがあるかどうか、設置フロアの段差の状況等を確認する。さらに、図面に基づいて必要な工具を整備し、組立に必要な加工部品が揃っているかを確認する。ここまで準備が整ったところで、組立担当は機械技術者から手順について説明を受け、ベース(基礎台)、フレーム(骨組)、コラム(柱)など機械の骨格となる重量物を、クレーンなどを使って据え付ける。同時に、機械駆動部分などそれだけでひとつの機能を持つユニットの組立を進める。できたユニットを、クレーンやリフトを使って本体部分に取り付け、ユニット間を結合して付属品を取り付け、配線・配管などを行う。

組立終了後、総組立調整作業を行い、組立てた機械が検査仕様どおりの性能を発揮し、正しく作動するかどうかを確認する。さらに検査担当あるいは技術者が検査を行い、社内検査に合格した後、顧客同席検査を行うが、ここで顧客の追加要望を反映させたり、機能には直接関係なくとも外見なども厳しくチェックする。単品販売の製品の場合はここで出荷となるが、顧客先の工場に設置する場合は、ユニットごとに解体して、搬送・搬入をして、現地で復元し設置を行い、最終的な動作・生産確認をして納品となる。顧客企業の工場に設置されている機械との連動動作確認もこのときに行う。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
 クレーン、リフト、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)

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働き方の特徴

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勤務先は機械メーカー等である。就業地は重工業地域のウェイトが高いが、近年は地方の工業都市への分散化傾向がある。顧客企業の生産工程に直接関わる仕事なので、機密情報の保持の面からも、また多能工の育成という面からも正社員が多い。賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。

組立作業は最終工程であるため、設計や機械加工などの前工程の遅れがあると、納期に間に合わせるために残業や休日出勤が必要となる場合もある。また、顧客の工場が稼動していない週末や夏季休暇中などに生産用機械の納入を要望されることが多いので、休日の作業が多くなる。海外などの納品、組立を担当する場合は、1週間から1カ月の出張もある。

大量生産の製造の場合は機械化が進めやすいが、オリジナルで精度の高い単品機械の組立は自動化がむずかしいため、熟練の多能工の需要が衰えることはないが、高齢化や人手不足により、多能工の育成が難しくなっている。このため、ロボットの採用、多能工と単能工を組み合わせたセルの構成など新たな取り組みが行われている。

年収などの統計データ

  • 就業者数

    329,800

    (出典:平成27年国勢調査)

  • 労働時間

    166時間

    (出典:令和3年賃金構造基本統計調査)

  • 賃金(年収)

    491.5万円

    (出典:令和3年賃金構造基本統計調査)

  • 年齢

    41.1

    (出典:令和3年賃金構造基本統計調査)

  • 求人賃金(月額)※1

    23.5万円

    (令和3年度)

  • 有効求人倍率※2

    0.97

    (令和3年度)

  • ※1 ハローワークの無期フルタイム求人の賃金欄の中間値の平均(実数値)
  • ※2 ハローワークの「無期又は4ヶ月以上の雇用期間のあるフルタイム」の求人数を同条件を希望する求職者数で除したもの(実数値)

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