産業カウンセラーの資格について教えてください。 過去質問を見ると、｢資格取得＝就職」とはならないようです。

Question

産業カウンセラーの資格について教えてください。

過去質問を見ると、｢資格取得＝就職」とはならないようです。私は社会福祉士を持っているので、プラスαになるかどうかも思案しています。

資格を取って、転職できるでしょうか。
また、今年43歳（なので資格取得は早くて44歳）という年齢がネックになりそうですが、そのあたりはどうでしょうか。

相談支援業務の経験はあります。

よろしくお願いいたします。

Answer 1

こんにちは。

おっしゃるとおり、｢資格取得＝就職」とはなりません。

産業カウンセラーの活動する領域はその名のとおり産業領域です。

主な活動の場としては企業が挙げられますが、
その会社の社員が、産業保健部門に異動することになったから産業カウンセラーの資格を取って仕事に活かそう というパターンが多いように思います。
つまり、産業カウンセラーの資格を持っている人は、人事課や厚生課のような部署には何人もいます。
いなくても、当該部門の社員に資格を取得するように指示すればよいわけで、わざわざ外から新たに雇用する必要がありません。
まれに、産業保健スタッフの一員として心理職を雇用している会社もありますが、
私の知るかぎりでは、たいていは、心理学専攻の大学か大学院卒です。

その他に、ハローワークでも非常勤でカウンセラーを雇用していることがありますが、
「臨床心理士」を雇用していることが多いと思います。

事業所にカウンセラーを派遣する（例えばＥＡＰ）ようなことも最近は増えてきていますが、
その場合にも、「産業カウンセラー」では仕事がもらえません。

産業カウンセラー協会から、仕事を紹介してもらえることもあるようですが、
それも、希望者すべてに紹介できるほどの仕事があるわけではありませんし、
仕事を紹介してもらえたとしても、それで生計を立てられるほどではないようです。

以上のことから、産業カウンセラーの資格は、
「現在の仕事に活かす」ことを目的として取得するのならお勧めできますが、
転職に役立てたいという方にはお勧めできません。

産業カウンセラーは、取得してもたいして役には立ちませんが、取得するための労力もたいしたことはないので、
その点ではつりあいが取れていると思います。
ですから、興味があるなら勉強してみるのも悪くはないと思います。

つぎに、社会福祉士＋αとして価値があるかについてですが、
社会福祉士と産業カウンセラーという組み合わせの人材を求める職場というのは・・・・、う～ん、なかなか思いつきません。

産業カウンセラーとして働くことをメインに考えておられるなら、社会福祉士の資格があると何か有利になる可能性もありそうに思います。
ただ、仕事がみつかったとしても、それで生計が成り立つほどの収入が得られるかは、難しいところです。
もちろん、生活のことは心配する必要がないから、少しでいいから好きな仕事をしたい という場合は問題ありません。

一方、社会福祉士として働くことをメインにするなら、産業カウンセラーの資格はほとんど役に立たないだろうと思われます。

しかし、社会福祉士の資格をお持ちで、相談支援業務の経験もある ということですから、
その分野での転職はできるのではと思います。
新卒ではなく経験者ということですし、年齢的には問題ないと思います。

なお、社会福祉士と組み合わせて取得するならどの資格がよいか については、
どのような分野に転職したいのかによると思います。

既にご存知かもしれませんが、求人情報については、こちらのサイトで探されるのも一法です。
福祉のお仕事 http://www.fukushi-work.jp/
「詳細検索」で、「資格の条件ありの求人を検索」を選択すると、該当する求人が表示されます。

以上をまとめると、
・産業カウンセラーの資格で就職先を見つけるのは困難。あってもパート程度
・社会福祉士と産業カウンセラーはかなり方向性が異なり、併せ持つことによるメリットは薄い
・社会福祉士の資格＋相談支援業務の経験あり という条件での転職は可能性があるのでは
といったところでしょうか。

ご参考になれば幸いです。