不可能だと思っていたことを可能にした経験を教えて下さい。

Question

不可能だと思っていたことを可能にした経験を教えて下さい。

Answer 1

僕は統合失調症の当事者です。２７から３０までの三年間、精神病院の閉鎖病棟に入院していました。精神的にどうしようもない三年間でした。食っちゃ寝食っちゃ寝で体重も７０キロまで太り（入院前が55キロでした）、どうやったら死ねるか色々試したりしたりした時期もありました。
三年目、退院することになりました。
入院中、また、退院してからも、なにが自分にとって一番苦痛だったかというと、この先50年間、世の中の人達から、親戚から、家族から、お荷物的存在として（食いっぷちだけは一人前で、何も産しない人間として）後ろ指をさされながら、半世紀生きていかなければならない、という現実でした。そのことを考えると、僕は退院したくなかった。一生この病棟で暮らしていったほうが、つらい現実を目の当たりにすることなく死をむかえれることができどれだけ楽か・・・。しかし、親は三年で精神保健福祉の世界を勉強し、そのあと退院させると言っていました。
いろいろ試しました。首つり・・・睡眠薬の多投・・・首つりは、ベッドの頭のところにスタンドがあり、寝た状態でスイッチに手をやれるように1メートルくらいのコードが付属しているものがあります。それを首に巻きつけて両手で引っ張りました。あれは死ねます。どんどん締め付けて行くと手先足先がピリピリとしびれてきて、頭がボーっと熱くなり、クラクラしてきて、意識がとおくなります。あと５秒力を入れれば、俺はあの世に行ける、、、と思うところまでいきました。しかし、やはり、あと２０％勇気がなかった。
次は、睡眠薬を多投することです。閉鎖病棟だから睡眠薬なんて好き勝手に手に入れることができない。そこで、夜、寝つけないと言って（本当に寝つけませんでしたが…）ナース室に行き睡眠薬をもらい、それを集めることをしました。僕と同じ考えをもつ人がいるようで、睡眠薬を受け取ったらその場で飲み、飲んだかどうか看護師に口を大きく開けてチェックされなければならないのです。僕は、飲んだふりをして、舌の下に錠剤を隠し、自分のベッドに戻ってから吐き出し、それを集めました。
一か月で５～６錠集めたでしょうか。ある日同じ病室の患者さんとテレビをみていると、ふっとその患者さんが、最近の睡眠薬は多投しても死なないようにできてるんだって、、と話のながれで（何の話の流れだったかは忘れましたが）と言ったのです。それをしって、睡眠薬での自殺も諦めざるをえなくなり、自殺は諦めてしまいました。
自殺を諦めた今、この先５０年、いやでも生きていかざるをえないのです。その現実は本当につらいものでした。今まで生きてきて、あと２倍の年月をこうやって、なんにもしないでただ寝ながら生きていかなければならないのです。
三年目に退院しても状況はあまり変わりませんでした。外の世界を自分の意思次第で自由に往来できる、という点はまったく違いましたが、しかし、冴えない日々です。睡眠薬を常用している関係上、眠くて仕方がありません。昼の３時に起床して、デイケアに行き、ただ飯を食べて、７時に家にかえり、９時には就寝、という１日１８時間睡眠で生活をしていました。
望みは、普通の生活がしたい、、、それだけでした。普通に働いて自分の稼いだ金で生活し、余暇を楽しむ、、それができたらそれだけで大満足なのです。できれば結婚もしたい、、とは思っていましたが、自分の生活もままならない人間がそんなことを、人に言うのも恥ずかしい。
人なみの生活は８割諦めのきもち・・２割どうにかしたい、諦められない気持ちで５年くらい過ごしたでしょうか。

話が長くなりました。明日６時からMacに入らなければならず、あまり夜更かしできません。尻切れトンボの話になってしまって、申し訳ありませんが、今は、フリーターとして、２０万は超えるくらいの収入を得て生活しています。自分の稼ぎで身を立てていける状況までもってきてます。あとは正社員になり、月収も同年代がもらっている月収・年収と同じくらいにできればとおもっています。
できれば結婚も、、とは思っていますが、これはあまりにも自分に経済面や、精神面で内容がなく声を大にして言うことができません。

結局、自分の「不可能だと思っていたことを可能にした経験」とは、１日１３錠も向精神薬を飲まされていて、主治医には普通に働くことは無理、宣告をされていたのですが、今現在、普通の会社で（アルバイトという立場ではありますが）２０万を稼げるようになったことです。
以上、 明日の朝早いので読みなおしもせず、アップします。 誤字・脱字、暗い文章になっていたらすいません。