旧帝大の文学博士号を持つ、元高校教諭として、ひと言。些か遅まきながら、俄に思いついたことを書いておきたい。まず何をおいても、生徒諸君を大切に思うこと、そして丁寧に対応することが、それこそ第一。次に、生徒の模範になること。きっと経験がおありと思うが、生徒はいつも先生を見ているから、仮に見ていないと思われても、見られていることを前提に行動することが望ましい。その行動も、ご自分の言葉といつも一致していなくてはならず、これは容易なように見えて、実際には、かなり難しい。卑近な例で言えば、生徒に遅刻の注意をする教師が、学校に遅れて来るようでは、文字どおりお話にならない。それから生徒自身の成長のためには、何でも前向きに取り組むべきだから、積極的に行動することを教師が態度で示すべきだろう。こうして思いつくままに書いていればキリがないので、最後に一つ。それは、生徒に何でも自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の足で歩く――要するに自主性の尊重――を説くこと。以上を踏まえて言えば、生徒にとって先生は、自分では選べない上に、その瞬間ではただ一人の存在(例えば通常、一人の生徒にとっては、高1の理科担当者はただ一人)だということを認識して、深い愛情をもって接することが望ましい。若い人、ガンバッテ!!
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